雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

君に友だちはいらない/瀧本哲史

上司に薦められて読んでみる。
そういう本との出会いもまたある。
この本がどういう本であるかは、説明しない。
まとめが読みたければ、数多くのレビューや、NAVERでも眺めたほうがいいだろう。
一つだけ書くとしたら、多様性についてだ。
一つの目的に向かってチームを編成するが、そこには多様性がなければいけない、ということだ。
これは、以前から自分が思っていたことと合致するから、おそらく気に留まったのだろう。
単一性を求める組織や集団、そこまでで無くとも、異質なものを許容しない集まりは、いずれ腐っていく。
その腐敗臭には慣れてしまっているので、何も言わずそっと身を引くことにしている。
なぜなら、自らスケープゴートを買って出る必要なんか無いからである。
均一性の夢を見たいのなら、そのまま寝かせてしまえばいい。
この本では、チームとは何か(組織とは何かではない)、ベストなチームとはどういうものか、ベストなチームは何ができるのか(できたのか)、といった軸を中心に、様々な成功例を紹介している。
それは成功例であり、失敗例は紹介されはしない。
この本に感化され、現実の中でもがくことになるとしたら、成功の確率よりも、失敗の確率のほうが高いだろう。
なぜなら、この本を必要としている人は、すでに腐った沼の中に足を入れてしまっているからだ。
猿真似でも、アレンジしてでも、このベストプラクティスを実践することはできるかもしれないが、それで成功することが保証されているわけではないことを意識するかどうかが必要だろう。
逸れはこの本を読む以前の問題ではある。


君に友だちはいらない

君に友だちはいらない