この本もまた図書館で借りた。
実に20数年ぶりの再読である。
確か友人に薦められて読んだうちの一冊だったか、ピンク・フロイドの「Wish you were here」が引用されているから手を伸ばしたのか、それはもう定かではない。
ともあれ再読してみたのだが、ストーリーは全く覚えていなかったし、女性一人称の独白のような独特の文体には、違和感を覚えた。
ライトノベルと言われるものは一冊も読んだことないが、この文体はライトノベルの草分け的なものだろうか。
自分や自我、本当の自分、もうひとつの自分、そういった自分をめぐる物語が、80年代の特徴だったろうか。
当時の友人が、ニュータイプがどうのこうのと機動戦士ガンダムを語るときの、うざったい感じを思い出した。
時は流れ、自分の感性が変わってしまったのだろう。
時には、そんな読書がある。
- 作者: 新井素子
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: 文庫
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