雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン/ピーター・トライアス

この本もまた図書館で借りた。

SFだったら買っても良いかと思っているのだけれど、評判があまり良くなくて躊躇ってしまった。

読んでみた結果としては買っても良かったなと思った。

改変歴史物で、第二次世界大戦で日本が勝利した1980年代の世界が舞台である。

過去と現在を行きつ戻りつ、皇国思想、陰謀、拷問、殺戮、人体改造、生物兵器、巨大ロボット兵器の世界が繰り広げられる。

電卓でネットワークに侵入し、システムをハックし、主人公たちはある人物を追いかける。

何かの思想に基づいた勧善懲悪の物語ではないが、読むことで現実は相対化される。

残酷な描写も多く、不愉快に感じるかもしれないが、現実の相対化という意味では面白いのであった。