この本もまた図書館で借りた。
SFだったら買っても良いかと思っているのだけれど、評判があまり良くなくて躊躇ってしまった。
読んでみた結果としては買っても良かったなと思った。
改変歴史物で、第二次世界大戦で日本が勝利した1980年代の世界が舞台である。
過去と現在を行きつ戻りつ、皇国思想、陰謀、拷問、殺戮、人体改造、生物兵器、巨大ロボット兵器の世界が繰り広げられる。
電卓でネットワークに侵入し、システムをハックし、主人公たちはある人物を追いかける。
何かの思想に基づいた勧善懲悪の物語ではないが、読むことで現実は相対化される。
残酷な描写も多く、不愉快に感じるかもしれないが、現実の相対化という意味では面白いのであった。