雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

推し、燃ゆ/宇佐美りん

この本もまた図書館で借りた。

人気が高くてかなり待ったと思う。

読んだ第一印象は、これは再生の物語だと思った。

まず、推しを通じて世界との関わりを持つ主人公、という設定が面白いと思った。

その推しの暴行事件(の疑い?)がきっかけで、主人公と世界の関わり方が変化していく。

あらすじを語ることは、この作品の理解には役に立たないだろうが、語りたくなってしまうような舞台が設定されている。

第一印象で再生の物語だと言ったが、もう一点、推しとの関係が痛みの感覚で語られるところは、松浦理英子の「ナチュラル・ウーマン」を連想させた。

短い作品ながら、なかなか面白いと思った。