とあるニュース解説で薦めていたので、図書館で借りて読んでみた。
歳を取って歴史モノを手に取ってしまうのは、衰退の証じゃないかと思っているのだけれど、そんなことを言ったら歴史好きな友達はどうなんだ、ということになる。
ましてや戦記なんて性にも合わないし、普段は興味もないのだけれど、騒がしい世の中を見るためには必要な教養なのかも知れないと思った。
高校の授業で世界史は取っていたが、果たして第二次世界大戦は範囲内だったかどうかは覚えてはいない。
ナチス・ドイツとスターリン・ソ連の戦争は今までの興味の範囲外であったが、読んでみて、なるほどこの本は面白いと思った。
一番のポイントは戦争を、通常戦争、収奪戦争、世界観戦争(絶滅戦争)の3軸で捉え、そのバランスで分析していくという考え方が面白いと思った。
戦史家にとっては一般的なことなのかもしれないが、これは今まで触れたことはない考え方だと思った。
そのうえで、ドイツとソ連の戦局を分析している。
そこでは政治的プロパガンダに染められた、何となく知ってるヒトラーやスターリンとは違った動きが明らかにされている。
もう一点は、作戦術Operatinal Artという概念である。
どうも軍事用語らしいのだが、これは今一つ理解できなかった。
この辺りは、もう一度読んでみようと思う。
ともあれ、戦争を仕掛ける奴が、どのカテゴリーの戦争を仕掛けているのか、というのを見極めるというのは有益な考え方なのではないかと思った。
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