実はまだ読み終わっていない。
古代ギリシアの哲学者、と解説されているけれど、ローマ帝国で活動している。
古代ギリシアと古代ローマの関係が良く分かっていないかもしれない。
近代のモラリズムの源流を遡ってストア派に繋がり、エピクテトスに辿り着いた。
いかにして生きるべきか、良く生きるとはどういうことか、という思考である。
だから、こまごまと説教臭い。
10代の頃には全く手が伸びなかったが、50代にもなるとこういうものが読めるようになる、というのは成長なのかもしれない。
だからといって、上下巻約900ページの説教を読むのも、なかなかの行である。
説教があまり好きではないのもそうだが、それが一日の(一生の、ではない)重要事項であるかというと、そうでは無いところもある。
哲学書(という考え方自体が近代以降の考え方だと思うが、いったんその点は脇に置いておくとして)を読むことが、読書という時間の中での優先順位は高くないとは思うが、それは知性の衰退ということを意味するものではないだろうとは思った。
そもそもこの本はエピクテトスが語った言葉を集めたものであり、現代であったら思想家の全集を読み通すようなもので、いきなり読み通す必要は無いだろう。
たぶんスルメのように、少しづつ千切っては噛みしめていくものかもしれない。
気が向いたら、続きを読む。