雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

インプット・ルーティン 天才はいない。天才になる習慣があるだけだ。/菅村雅信

どこで見聞きしたのか覚えていないが、もしかすると店頭で見かけたのかもしれないが、とりあえず図書館で借りてみたのだけれど、2か月ぐらい待っただろうか。

借りて読んでるくせに言えた義理でも無いけれど、2時間ほどであっという間に読み終えた。

クリエイター向けにアウトプットの質を高めるにはどうしたらいいか、というハウツー本なのだけれど、ハウツー本である時点でターゲットはクリエイターではなく、「クリエイターになりたい何者か」に向けた本なのだと思った。

さらに言えば、若手サラリーマンに向けて、「これからの時代はDX、皆さんはクリエイターなのです」という強迫観念で追い立てるための方便のようなものなんじゃないか、とも思えた。

それは読み手の自分が既に若手じゃないし、ここで勧められてるようなクリエイターを目指しているわけでもないからそう思うだけで、20代の頃にこの本を読んでいたら有難く思ったかもしれない。

(ただし、実際に20代の頃には、ビジネス書は読んでいない)

著者の主張については、タイトルと本書の冒頭数ページで言い尽くされていて、改めて繰り返しても何の意味も無いので、ここでは取り上げない。

あとは、繰り返し提示されるおすすめリストと隙間を埋めるエピソードの数々で、気軽に読める。

もしこれらの、おすすめリストが役に立つのだとしたら、そのフィールドに目を向けたが無い人たちであって、目を向けたことが無いということはそのフィールドのクリエイターを目指したことが無い人なのだろうし、そうすると、全く異なる場所にいる誰かを誘導してきて放牧するときの手引きとしてのリストなのだろうと想像できるわけで、つまりはカッコつきの「クリエイターになりたい何者か」に向けた本なのだろうな、と思ったわけなのだ。

人生後半の人が読む本では無かったな、という自戒を込めて。