雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

41歳からの哲学/池田晶子

この前、酔っ払っていたか、酔っ払っていなかったか、どっちだったか覚えていないけれど、帰り道にふらっとブック〇フで買った。

「14歳からの哲学」が好評だったから、たぶん「41歳」としたのだろう。

哲学とは言いつつ、哲学風のエッセイという感じがする。

エッセイが哲学に劣っているかのような言い回しだがそんなことはなく、さらりとした語り口で思索を深めている。

直接関係はないけれど、14歳と41歳の違いをあえて言うとしたら、こちらは老いや死、そして現実でのアクチュアルな話題から悪について言及する部分もある。

20世紀末から21世紀初頭にかけての空気が、この本には漂っているような気がした。

それは良い意味でも悪い意味でも、ちょっと時代を感じるということだけれど、それは読み手の自分が地続きで知っているからに他ならなくて、その頃を知らない若者が読んだらどう思うのだろう。