なんとなく、吉田健一を読み返してみる。
選挙で政治めいているから、吉田茂の息子を読んでみるかという意図ではない。
十篇の連作短編なのだけれど、共通しているのは主人公が旅行しているらしいこと、主人公は誰かと話をしている、というぐらいだろうか。
地の文から、主人公たちの会話へと移って行く、句読点が少なく、ぐねぐねとした文章は、いかにも吉田健一らしい。
主人公たちの会話もまたほのめかしたり、韜晦したり、意図的にずらされたり、曲がりくねった会話がされる。
だから、仕事の行き帰りに読んでも、中断すると何の話だったか忘れかけてしまうので、できれば一篇は読み切ったほうが良いし、乗車時間が短い区間では読み控えたりするので、なかなか進まなかった。
吉田健一はまとまった時間に読んだほうが良いのだろうし、まとめて読まないとその良さを味わえないと思う。
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