雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

復活の日/小松左京

何となく思い出して、買って読んだ。

読んだつもりでいたけど、実は読んでいなかった。

あらすじとしては、とある陰謀に関連して、最悪のウィルス(というのは正確な表現では無いのだけれど、ネタバレになるのでいったん)が世界に拡散し、1年も経たずに人類のほとんどは滅亡し、南極に残された1万人だけが助かる。

最終的にはその1万人が、地上に復活するのだけれど、それを書いてしまったらこの本を読む意味がなくなる。

1964年に発表された、既に60年以上前の近未来SFであり、物語の枠組みに東西冷戦の構図や、NBC兵器への不安がダイレクトに表れているし、神の視点でストーリーが語られていく。

神の視点で語られるのだけれど、滅びゆく人類への感傷的な描写が多く、いったい誰の語りなのか分からなくなってくる。

朗々と歌い上げる叙事詩のようなトーンが続いていくうちに、どこか冷めていってしまう自分がいて、今ひとつ酔えない感じがした。

読み返すかは分からない。