何度か読みかけては止めていたのだけれど、ようやく読み終えることが出来た。
古代ローマの小説なのだけれど、一言で言うならスラップスティックだと思った。
特に「トリマルキオンの饗宴」の章は圧巻だ。
奇想天外な料理の数々と、狂騒的な台詞回しは、冷静に読んでいてはつまらないだろう。
食と男色に溢れたこの小説は、読み飛ばすぐらいの勢いで読んでいくのが、ふさわしいのではないだろうか。
風刺小説との副題もあるが、風刺されているのは一体誰なのか。
意味を量るよりも、スラップスティックな馬鹿騒ぎを楽しむ小説だと思う。
- 作者: ガイウスペトロニウス,国原吉之助
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1991/07/16
- メディア: 文庫
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