語り
ある方から譲ってもらったので読んでみる。 たぶん「裸の大将放浪記」の元ネタになっているのはこの本ではなかろうか。 編者の式場隆三郎は精神科医で、山下清の才能を世間に知らしめた一人だろう。 もう一人の渡邊實は、山下清がいた八幡学園の職員である。…
死について、とあるオンライン講座を受けていて、その中の参考文献にあった本を図書館で借りてみた。 この本は素晴らしいノンフィクションである。 しかし、3.11について、私自身が語る言葉がまだ無い。 津波の霊たち 3・11 死と生の物語 (ハヤカワ文庫NF) …
3巻目は「言葉という思想」という副題が付いている。 確かに言葉にまつわる講演なのだけれど、思想と言うほど大上段に構えた内容かというと、そうでもない。 むしろ思想の言葉を解説しているような感じだろうか 聖書の語られない言葉、良寛の従来の歌からは…
日本文学の古典について、どれほど読んだのかと思い返すと、古文の授業で読んたものを除くと、甚だお粗末な状況で、百人一首を覚える宿題もろくにこなさず冬休み明けを迎えた記憶がある。 それでも、吉本隆明のこの講演は面白い。 源実朝、近松門左衛門、小…
気になった本は電子メモに残しているのだけれど、よっぽどのことが無いと見返さない。 この前、とある20年ぐらいかかって刊行しているシリーズの新刊を買ったついでにメモを見返して、この本の事を思い出した。 どこで見かけたのかはもう覚えていないけれど…
吉本隆明の講演集を読み返してみる。 一時期、吉本隆明ばかりを読んでいて、たぶんその頃に買ったのだと思う。 テーマ毎に収録されているので、年代もばらばらな気がするし、その辺りのことは解説に書いてあるのだろうけれど、あまり気にせずとりあえず読む…
もう1冊、高橋幸宏の本を読む。 こちらは60歳の時に、自らの音楽活動、影響を受けた音楽について語ったものを編集した本である。 音楽家としての自伝的なものでありつつ、ディスクガイド的でもある。 そして、先のエッセイに比べると格段に読みやすいのは、…
久しぶりに本屋に行ったら、高橋幸宏のエッセイが文庫になっていた。 YMOの坂本龍一、細野晴臣の本は何冊か読んでいたけれど、高橋幸宏の文章を読むのは初めてだと思う。 元の連載が90'sの頃だったようだが、2025年の今から見ると、どことなく昭和軽薄体のニ…
海野十三の全集をちまちまと、紙の本の合間に読んでいる。 海野十三はSFと言うより、空想科学小説と言った方が相応しい感じがするし、ジュブナイルに近いような印象がある。 そんな作品たちに交じって、第二次世界大戦末期から戦後混乱期の日記が収められて…
昭和天皇について何を言うのも難しい。 何か言葉を発すると、何らかの政治的立場を表明してしまうか、叙情的な人物評に陥ってしまう罠があるのと、話題の核心の周りには厚い雲が何層にも取り囲んでいて、端的に語ることは難しいと感じている。 何がしか言い…
ビジネス書には興味が無かったので、日本を代表する大企業の社長の言葉とか全くアンテナに引っかからなかった。 それが良いとか悪いとかいう問題ではなくて、そういう生き方はたぶん気づくことも無いだろうし、気づかないからといってそれがどうということも…
あの世があるかと聞かれたら、即答でないと答える。 たぶん、あの世という存在は、かつての共同体や人間関係を前提としているのだと思う。 死というものが、無なのではなく、何らかの意味を持っていること、ひいては死すべき存在としての自分たちの生に意味…
最初に読んだのは30代だったろうか。 久しぶりに読んでみたが、こんな内容だったっけ?と思うところも多い。 晩年の吉本隆明にインタビューをして聞き書きしたような本である。 いちばん気になったのは、インタビュアーがしゃべり過ぎているように思った。 …
例えば本を読むときに、著者が自分より年上かどうかは気にしない。 面白そうだから読む、面白かったあの本の中で紹介、引用されていたから読む、そんな風に直観と読んだ本を手掛かりに、本の森の中へ分け入っている。 しかしこの読み方では、読んだ本から遡…
もう何年も細野晴臣ブームが来ている。 毎週日曜深夜のラジオも聴くし、本や雑誌を読み返したりもする。 この本は雑誌「TRANSIT」の連載をまとめたものらしい。 連載と言っても、語ったものの文字起こしのようだ。 晩年の吉本隆明にもそういう本が何冊もある…
103歳なんて今の歳のほぼ2倍かと思うと、気が遠くなるけれど、あと50回ぐらい桜を見ると思えば不可能では無いような気もしてくる。 とは言っても、全く未知の世界だ。 篠田桃紅は海外でも名の知られた書家(プロフィールでは美術家)であり、特に説明も要ら…
続けて読んでみた。 内容については、雑多で要約するようなものでもない。 ましてや何かの役に立つようなものでもない。 だが、今の自分にとって、それがありがたいものだった。 このところ様々な事があったけれど、この本の菊地成孔の語り口を読んでたおか…
菊地成孔のラジオ番組を文字起こしした本。 読む本リストにあったけど店頭で見当たらず、図書館で借りれるだけ借りてみた。 内容はほとんど与太話だと思う。 ラジオの語りそのままなのか、語り言葉を読むというのは、実は読みにくい。 人にはそれぞれ独特の…
もしかすると、吉田健一の批評を読むのは初めてかもしれない。 批評のようなエッセイのような、グニャグニャとした文章は分かりにくいので、批評には向いてないように思った。 でもそれは、読み手側の長いサラリーマン生活の因習で、先に結論を知りたがって…
日野原重明は聖路加病院の院長などを歴任し、地下鉄サリン事件では聖路加病院を開放して救護にあたったり、105歳で天命を全うするまで医師として活躍されてて、以前通っていた人間ドックで名前を知っていた。 名前は知っていてもその著作を手にすることは無…
気になっていたので、図書館で借りてみた。 今さら説明も不要だろうが、稀代の大女優の自伝である。 凡そ自分の親と同世代、自分が名前を知ったころはパリ在住で、マリームのCMぐらいの印象だったが、その後、市川崑監督の「黒い十人の女」で再発見した。 と…
椎名誠を知ったのは、ラジオの朗読で聞いた「さらば国分寺書店のおばば」であったと思う。 その後、何冊か読んだけれど、あまりピンと来ていなかったような気がする。 その「さらば国分寺書店のおばば」を図書館で探したけれど見当たらず、せっかくだからと…
何となく借りてみたのだけど、ピンとこなかった。 読んだ記録として残しておく。 中島らもの誰に言うでもない、さようなら: It’s Only a Talkshow3 (ダ・ヴィンチブックス) 作者:中島 らも,鮫肌 文殊 KADOKAWA(メディアファクトリー) Amazon ランキング参加…
東浩紀と笠井潔の往復書簡、という形式の対談とでもいうものだろうか。 1948年生まれの笠井潔と1971年生まれの東浩紀、どちらにも欠けているものがあって、どちらにも評価すべきところはある。 読んでいる自分はと言うと、年代的には東浩紀に近いけれど、思…
アルフレッド・ジャリは19世紀末のフランスの小説家で、正確にはシュルレアリスム運動に参加していたわけではないけれど、アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言」において ジャリはアブサント酒においてシュルレアリストである。 と語られている。 巌…
暇に任せて読み返す。 栗本慎一郎が講師、笠井潔が生徒で、経済人類学を講義する、というていのレクチャーブックシリーズの1冊である。 1985年の初版だった。 買った当時のことは覚えていないが、恐らく10代の頃に背伸びして読んだのだと思う。 人類学とは何…
暇に任せて、久しぶりに杉浦日向子を読み返す。 この本は全国の銭湯を巡り、そこで出会った人(老若男女)、銭湯内(女湯)の様子、酒や美味いもの、などが面白可笑しく語られる。 銭湯や町の歴史のようなものも少し触れられる。 ちょっとふざけ過ぎている面…
足利義満について知っていることと言えば、金閣寺を創建した室町幕府の将軍、というぐらいだった。 そんな自分でも、今谷明「室町の王権」を読んだ時は驚いた。 鎌倉幕府と大名たちが活躍する戦国時代の狭間にある室町幕府は、ちょっと地味な印象だし、南北…
サンカについてというより、三角寛とはどのような人だったのか、という点に言及している本。 いささか筆が走ってジャーナリスティック過ぎるきらいもあるけれど、三角寛のサンカ本の元ネタについて検証し、暴いていく。 非定住の職能民が独自の社会を築いて…
何となく読みたくなって手に取った。 何故読みたくなったのかは、たぶん何かしらの答えのようなものを期待していたのだと思う。 しかし、それが何の問だったのかもわからないくらい、どうでもいい話だったような気がしている。 それはともかく、この本は、中…