2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧
この本は誰に薦められたのか忘れてしまった。 西洋文化におけるエッセイの源流の一つとして位置づけられる「モラリア」からの抜粋版である。 日常の様々な疑問にああでもないこうでもないと話を繰り広げる。 古代ローマの思考なので、いまでは良く分からない…
久しぶりに高橋睦郎のエッセイを読む。 東京を離れ、逗子に引越したいきさつ、そして食に関するエッセイといったところ。 約30年前のバブル期に書かれているためか、詩人のちょっと華やかな交友関係や生活が垣間見える。 詩人の食卓―mensa poetae 作者:高橋 …
1975年の埴谷雄高と吉本隆明の対談。 テーマがあるようで無いような、対談として意見が平行線な感じがする。 「死霊」の話はともかく、革命や内ゲバ、戦前のプロレタリア運動について語っているのは、隔世の感がある。 吉本隆明は絶えず日本中世の仏教思想に…
久しぶりにボルヘスを読む。 外出自粛だからな。 古今東西の悪人のエピソードの短篇+αである。 持っているのは晶文社版であるが、今は「汚辱の世界史」というタイトルで岩波文庫にも入っている。 「悪党列伝」の方が良いタイトルだと思うが、版権や訳者の関…
COVID19で外出自粛なので、本を読む。 だいぶ前の再読。 神隠しの物語分析から類型を取り出して、という、一連の思考手続きが気になってしまった。 異界、鬼、竜宮城、というモチーフから、神隠しという社会的装置によって不問に付されていたものを探ってい…