雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

シュルレアリスムと聖なるもの/ジュール・モヌロ

通路シュルレアリスムと聖なるもの作者:ジュール モヌロ吉夏社Amazon あとがきによると、ジュール・モヌロは一時期シュルレアリスムに参加し、その後、バタイユ、レリスらの「社会学研究会」に参加したらしい。 シュルレアリスムをどう総括するのか、という…

茄子 (3)/黒田硫黄

茄子 (3) (アフタヌーンKC (314))作者: 黒田硫黄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/12/20メディア: コミック クリック: 25回この商品を含むブログ (49件) を見る 最終巻である。 物語としての収束と発散。 高間と高橋と大西と松浦、そして第一話の何も無…

茄子 (2)/黒田硫黄

茄子 (2) (アフタヌーンKC (295))作者: 黒田硫黄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/05/23メディア: コミック クリック: 13回この商品を含むブログ (55件) を見る そして2巻目だが、少しづつ登場人物に動きがある。 高間の住む郊外に高橋が引っ越してくる…

茄子 (1)/黒田硫黄

茄子 (1) (アフタヌーンKC (272))作者: 黒田硫黄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07メディア: コミック購入: 1人 クリック: 57回この商品を含むブログ (109件) を見る 茄子をネタに描かれた連作である。 周りからセンセーと呼ばれている高間、女子高生…

寺山修司青春歌集

的な虚構の世界寺山修司青春歌集 (角川文庫 て 1-9)作者:寺山 修司,鈴木成一デザイン室KADOKAWAAmazon 実は短歌のことは良く判らない。 同じ定型詩でも、俳句は何となく伝わる。 俳句よりルールが緩い分だけ判りにくいのかもしれない。 この本は寺山修司の、…

もし僕らのことばがウィスキーであったなら/村上春樹

のせられてもし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/10/30メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 123回この商品を含むブログ (139件) を見る 先週の金曜日に帰りの電車の中で隣に座った方がこの…

文豪ナンセンス小説選

文豪ナンセンス小説選 (河出文庫)作者: 夏目漱石出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1987/07メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る ナンセンスとは何か、ということに対する、編者の考えが、この本をどう読み解くかということに…

書を捨てよ、町へ出よう/寺山修司

虚実が感傷的に扇情的に書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)作者:寺山 修司KADOKAWAAmazon タイトルがすばらしい。 思わず口に出したくなる。 ここに書かれているのは、些か誇張された世界であろう。 それは誰に向けてのものであるのか? だがそれは寺山修司…

生誕の災厄/E・M・シオラン

談笑生誕の災厄作者:E.M.シオラン紀伊國屋書店Amazon 生まれたことが失敗だという。 生きていること、人間という存在、存在の根本を否定する。 アフォリズムだから、何か体系だったものがあるわけではない。 シオランの吐く言葉自体がひとつの存在であるかの…

スコッチと銭湯/田村隆一

軽妙洒脱スコッチと銭湯 (ランティエ叢書)作者: 田村隆一出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1998/03メディア: 文庫この商品を含むブログ (11件) を見る 田村隆一の詩と随筆から、酒と銭湯に関するものを集めたアンソロジーである。 買ったのはもう10年…

両手いっぱいの言葉―413のアフォリズム/寺山修司

思い出したくないけれど忘れられない両手いっぱいの言葉―413のアフォリズム (新潮文庫)作者:修司, 寺山新潮社Amazon 寺山修司の様々な著作から、「気のきいた言葉」を選んできたアンソロジーである。 選んだのは本人ではない。 そしてアルファベット順に並ん…