雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

2015-01-01から1年間の記事一覧

詩本草/柏木如亭

ふらりと本屋に立ち寄って買ったのだが、読み進むうちに何だかデジャヴュに襲われ、このブログを調べてみたら、2年前に買っていた。 ということで、漢詩で書かれた江戸時代のグルメ本ですが面白い。 「さつまめし」のくだりは涎が出そうになる。 詩本草 (岩…

自叙伝・日本脱出記/大杉栄

古本フェアで見つけて何となく買ってみたのだが、これが案外面白かった。 大杉栄がいったいどのような人物なのかは、ネットででも検索すれば良い。 また、甘粕大尉によって虐殺されたことだって、よく知られているところだろう。 この本は大杉栄が自分の半生…

WIRED×Steve Jobs

電子書籍を買ってみた。 期間限定の楽天ポイントがあったので、実物は買わないだろうけど、ちょっと気になったので。 実際のところ、Apple製品は貰った初代iPadぐらいしか家に無い。 今まで、Macを買おうか検討したこともあるし、今のスマホにする際にもiPho…

葛飾土産/永井荷風

電子書籍でこういったエッセイをさらりと読み流せるのは良い。 昔の市川の風景が描かれている。葛飾土産作者: 永井荷風発売日: 2012/10/05メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

鯰絵/コーネリアス・アウエハント

以前から気にはなっていたのだが、買っていなかった本である。 そして、人文系の本を読むのも久しぶりで、読み終えるのに大分かかってしまった。 江戸末期の浮世絵に登場する鯰絵についての構造主義的分析の本だといえば大体合っているだろうか。 とはいえそ…

文林通言/石川淳

石川淳が朝日新聞に文芸時評を書いていたそうだ。 という驚きは、そう書いただけでは伝わらないだろう。 わかる人にはわかる類の話だと思うが、わかったからって別段何も変わりはしない。 そもそも、石川淳を知っている友人などいないのだから、石川淳という…

意識・革命・宇宙/埴谷雄高、吉本隆明

最近でも埴谷雄高や吉本隆明は読まれているのだろうか。 自分が高校生の頃、この二人の論争があったっけ。 というか、ちょいちょい論争していたような気がする。 人文系の雑誌も読まなくなり、そういった話題にも興味がなくなって久しい。 この対談の本では…

東京日記/リチャード・ブローティガン

久しぶりに詩を読む。 詩は黙読するものではなく、音読すべきものだと言ってたのは誰だったっけ? でも、英語で書かれた詩を、日本語で読むときに、読者は何を読んでいるのだろう。 原詩にある言葉の響きとかは失われているだろう。 逆のこともあって、日本…

ザ・マインドマップ/トニー・ブザン

久しぶりに読み返してみた。 一時期は仕事でよく使っていたが、最近はあまり使わない。 じっくり考えている時間が無いからだと思う。 マインドマップを使っている時は、仕事に創造性があるときのような気がしている。 読み返すということは、それを取り戻し…

夜あるき/永井荷風

ちょっとした合間に読めるというのは良い。 だけど印象が薄いんだよな。 読書体験というものが希薄になってしまうのではないか。 これは夜の繁華街に関するエッセイ。夜あるき作者: 永井荷風発売日: 2012/09/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件)…

向嶋/永井荷風

これもまた電子書籍だ。 永井荷風の文章を読めるとは。向島作者: 永井荷風発売日: 2012/09/14メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る

新茶のかおり/田山花袋

止せば良いのにまだ読んでいる。 実は面白くなるんじゃないか、と期待している。 がしかし、そんなことは起こらない。新茶のかおり作者: 田山花袋発売日: 2012/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

子供と旅/田山花袋

田山花袋ついでに読む。 こういうのが自然派なのか。 こともなし、という感じだ。子供と旅作者: 田山花袋発売日: 2012/10/04メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る

日光/田山花袋

電子書籍で読む。 やはり、田山花袋は何だか合わない。 理由はよく判らない。 日光作者: 田山花袋発売日: 2012/10/04メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る

『コーラン』を読む/井筒俊彦

この本もまた図書館で借りた。 だが読みきれず、返却することにした。『コーラン』を読む (岩波現代文庫)作者: 井筒俊彦出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2013/02/16メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (13件) を見る

温泉めぐり/田山花袋

この本もまた図書館で借りた。 初めて田山花袋を読んだ。 自然主義とは何か判っていないのだが、こうもつまらなく文章を書けるものかと思った。 東日本を中心に各地の温泉場の雰囲気が、レポートされている。 だが、この本を片手に温泉めぐりをしようとは思…

小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」/寺田寅彦

うっかりダウンロードし、読んでしまった。 解説なのだが、ますますオリジナルが見たくなる。 だがどうも手に入りにくい類の本のようだ。 小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」作者: 寺田寅彦発売日: 2012/09/13メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

怪談/ラフカディオ・ハーン

最近本を読んでいない。 これを拾い読みしたぐらいか。 電車の中ではたいてい寝ているか、スマホでニュースを読んでいる。 困ったことだ。 怪談―不思議なことの物語と研究 (岩波文庫)作者: ラフカディオハーン,Lafcadio Hearn,平井呈一出版社/メーカー: 岩波…

鬼が作った国・日本/小松和彦、内藤正敏

久しぶりに読み返してみた。 鬼とは何かという問題提起から始まる日本文化についての対談である。 とは言っても、最近のメディアに流れている薄気味悪い日本礼賛ではなく、悪く言うなら、トンデモ本すれすれの伝奇ロマンのネタ本と言っても良いかもしれない…

金沢・酒宴/吉田健一

金沢に北陸新幹線が開通した。 と書き出すと、いつの話だと思われるかもしれないが、その頃に読み始めてやっと読み終えた。 いまさら話を要約する必要も無いだろうし、第一、吉田健一の小説を要約したところで、何も吉田健一の小説というものを伝えてはいな…

百物語怪談会

この本もまた図書館で借りた。 何となく読書の気が進まないので、怪談だったら読むかと借りてみた。 明治の百物語企画なのだが、江戸の百物語とそうは違わない気がする。 時代の区切りと人々の心象は必ずしも一致しない。 何を怖いと思うか、その変化は明治…

小川洋子の偏愛短篇箱

この本もまた図書館で借りた。 小川洋子が偏愛する短篇を選び、それに短いエッセイをつけて紹介する、という本である。 どうも最近本を読まない。 以前のようにブログを巡ったりもしない。 そのことが何を意味しているのかよく判っていない。 この本であれば…

ここは退屈迎えに来て/山内マリコ

この本もまた図書館で借りた。 前に読んだ「融解するオタク・サブカル・ヤンキー」で紹介されていた。 良い意味で退屈な小説だ。 なぜなら舞台となる世界は退屈な世界だからだ。 ファスト風土に闇は無い。 全ては商品として消費される。 そしてこの本は青春…

融解するオタク・サブカル・ヤンキー ファスト風土適応論/熊代亨

この本もまた図書館で借りた。 カバーをかけずに電車で読んでいると、前に座っている人が凝視することがある。 ヤンキーはマイルドになって、より社会に適合できるようになって、オタクもカジュアル化してファッションの一部となりつつあって、行き場の無い…

パプリカ/筒井康隆

この本もまた図書館で借りた。 久しぶりに小説を読んだ。 しかもSFだ。 夢オチという言い方は、些か侮蔑的なニュアンスが含まれると思うのだが、そういうことではなく夢オチっぽい。 夢と現実が混合し、エロティックなアクション活劇はエンターテイメント性…

2011 危うく夢見た一年/スラヴォイ・ジジェック

アラブの春からウォールストリート占拠に至った2011年に対して、ネグリとハートは新しい民主主義を夢見たのなら、ジジェックは何を見たんだっけ、と思って再読した。 相変わらず読書効率が下がっているのは、日常の疲労もある。 ブログを書くために本を読ん…

叛逆/アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート

この本もまた図書館で借りた。 たまには難しい本を読まないと、頭が鈍るだろうと思ったのだが、どうにも政治論は苦手だ。 2011年のアラブの春やウォールストリート占拠を軸に、新しい民主主義を検討している本といえば良いだろうか。 薄っぺらい理解で言うと…

ヤンキー経済/原田曜平

この本もまた図書館で借りた。 よく出来たマーケット分析の本だと思った。 都心に暮らす人と、郊外に暮らす人がいて、それが固定化されつつある現状を、ヤンキーという切り口で解説して見せたのだと思う。 この本で言うヤンキー3.0は、都心にも存在するし、…

老いの超え方/吉本隆明

Ingressばかりやって、読書が進まない。 まあ、そんな時もあるさと思ってはみる。 しかし、三日本を読まざれば、という言葉もあるしと、どれか手に取ろうと思うが、それすらなかなか気が進まない。 軽めの本でも、と久しぶりに手に取ったのがこの本である。 …

禅林句集/足立大進編

最近本を読んでいない。 仕事が忙しくて、電車の中では寝てしまうことが多い。 それでも、ようやく手に入れたこの本を何とか読み終えた。 この本は古くからある禅宗の法語や名句を集めるという形式の本である。 漢文に対し、解説も無く、読み下し文があるだ…