雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

日記

無人島のふたり/山本文緒

どこでどう知ったのか覚えていないが、小説家の山本文緒氏の闘病記を図書館で借りた。 膵臓癌で余命4か月と宣告されて日記が始まる。 綴られる言葉は、苦痛の訴えや悲しみだけではなく、周りの人々への感謝が多い。 病によって生活が一変してしまう中で、緩…

伊豆の旅/川端康成

ふと、川端康成が読みたくなって借りてみた。 あまり熱心な読者ではなかったが、何冊かは読んだことがある。 しかし、名作と名高い「雪国」や「伊豆の踊子」は読んだことが無い。 避けていたわけでもないが、食指が伸びなかったのもまた、事実である。 せっ…

ルワンダ中央銀行総裁日記/服部正也

ネットの知り合いが薦めていたので読んでみた。 日本銀行の銀行員がルワンダ中央銀行の総裁として、経済再建を担う。 これはフィクションではなく実話であり、日本人の支援活動というもの一端が見える。 著者の銀行員としての矜持と、ベルギーの旧植民地ルワ…

CASA BRUTUS カフェとロースター

つい買ってしまう、コーヒー特集。 あとカレー特集も。 美味いコーヒーというより、カフェという空間が気になる。 Casa BRUTUS(カ-サブル-タス) 2018年4月号 [カフェとロースター] 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2018/03/09 メディア: 雑誌 この…

四国遍路日記/種田山頭火

この本もまた電子書籍である。 山頭火についてはほとんど知らない。 放浪の俳人、自由律俳句、そんなところか。 この本は日記であり、作品とはあまり関係がない。 四国遍路日記 作者: 種田山頭火 発売日: 2012/09/13 メディア: Kindle版 この商品を含むブロ…

電子書籍など

電子書籍端末を買おうかと悩んでいる。 選択肢は、 Kindle Paperwhite (第6世代) ―Wi-Fi出版社/メーカー: Amazon発売日: 2013/10/22メディア: エレクトロニクスこの商品を含むブログ (135件) を見るKindle Paperwhiteか、 【送料無料】 KOBO 電子書籍リーダ…

カタロニア讃歌/ジョージ・オーウェル

この本はジョージ・オーウェルによる、1936年のスペイン内戦の記録である。 スペイン内戦は、他にもピカソの「ゲルニカ」、ヘミングウェイの「誰がために鐘は鳴る」、キャパの写真などでも知られているだろう。 オーウェルは反ファシズムの義勇兵として参加…

音楽図鑑 エピキュリアンスクールのための/坂本龍一

同名のアルバムもあるが、これは同時に発売された奥村靫正のアートディレクションによるビジュアル本である。 本棚の片隅に残っていた。 ドゥルーズ=ガタリの「リゾーム」の引用や、浅田彰や村上龍の文章がタイポグラフィックによってちりばめられ、背景はカ…

楽しく学ぶ「教養」入門(クーリエジャポン2014年6月号)

店頭で見かけて気になっていたのに、買うタイミングを逸して、バックナンバーを探す羽目になった。 とは言え、ブックファースト新宿店あたりにあるだろう、と高をくくっていたら、まんまと平積みされていた。 こういう時は、大型書店はありがたいと思う。 雑…

メガネがわかる本

つい衝動買いをしてしまった。 最近、目が疲れやすくて、メガネをかけることが多い。 あまりかける前提で考えてなかったので、JINSのメガネをかけるのだが、少しずり落ちる。 以前作った、999.9(フォーナインズ)の方がフィットしていたのだが、今と度が合…

今週のお題「春になれば」

ブログの引越でもしようか検討中。 引越しと言っても、はてなブログへ。 はてなダイアリーで何も困っていないけれど、環境を変えるというか、ちょっと何かをしてみたい。 とりあえず時期は未定。 以前使っていた「ほんつな」でこのブログを始めたのが2005年…

BOOK246閉店

密かに好きな本屋だったのだけれど、4/15に閉店することになったらしい。 http://book246.com/news/8244 旅をテーマにした本屋で、南青山にある。 近くで働いていた頃は、仕事帰りにふらりと立ち寄ったりした。 隣にはカフェもあって、まぁ土地柄もあってか…

東京焼盡/内田百けん

この本は、内田百けんによる、昭和19年11月1日から昭和20年8月21日までの日記だ。 改めて読み返してみると、簡潔な文章ながら、とても生々しい。 東京の街の上空に、アメリカの爆撃機が飛来し、焼夷弾を落としてゆく。 あちらこちらから、爆撃音と火の手が上…

米ハフィントン・ポストの衝撃/牧野洋

図書館で借りてみた。 ハフィントン・ポストはスマホで結構、読んでいる。 あまり大きな声では言えないが、会社のメールソフトにRSSリーダーが組み込まれているので、ヘッドラインもRSSでチェックしている。 この本は、新聞業界とネットニュースメディアとい…

読書村

かつて実在した村。 今は存在しない。 場所はここ。 http://goo.gl/maps/qDkjt 今は、長野県木曽郡南木曽町大字読書、というらしい。 Wikiによると、三つの村が合併して、「ヨミカキ村」が出来たらしい。 ちょっと気になるような、そうでもないような。 読書…

Boys And Girls/浜崎あゆみ

車で流していたCDにこの曲が入っていた。 ちょっと懐かしい感じもしたが、それ以上に、改めて歌詞に聞き入ってしまった。 特に幾度も繰り返されるサビのフレーズの意味がどうしても理解できないのだ。 反語表現によって、「僕ら」を遮ることが出来ないことを…

フル・ムーン/マイケル・ライト

何となく月の写真集を眺めている。 地上から見る月じゃなくて、アポロ計画で映された月は、美人に興醒めするようなものかも知れない。 だが、強い光と影のコントラストで彩られた岩だらけの地表と、大気のない黒い空に、何だか惹きつけられるも事実だ。 そこ…

父の終焉日記・おらが春/小林一茶

今まで、小林一茶のことは避けてきた。 代表作として知られている 「やれ打つな蝿が手をすり足をする」 「やせ蛙まけるな一茶これにあり」 といった句が、好きではないからだ。 そこには洗練さというよりは滑稽味に俳諧として本意があるのだろうけれど、それ…

本屋というもの

ふと、仕事帰りに高校の最寄り駅で途中下車してみた。 固有名詞は本題と関係ないので、伏せておくこととしよう。 高校生の頃、よく使っていた本屋に行ってみた。 地元の本屋にない、岩波文庫や国民文庫が並んでいたのを記憶している。 だが、売り場は当時の…

茶碗と茶室:茶の湯に未来はあるか/樂吉左衞門、木村宗慎、川瀬敏郎

最近、茶道が気になる。 自分で始めようという気はさらさら無い。 だが、心を落ち着かせて、お茶を飲むという行為に惹かれている気がする。 美味しいお茶が飲みたいというのもある。 中国では投資対象としての烏龍茶が高騰していると、何ヶ月か前のニュース…

カンバセイション・ピース/保坂和志

この本は、記憶と視覚についての小説だと思った。 あるいは、家と猫と横浜ベイスターズについての小説と言っても良い。 起承転結で表される大きな物語構造はほぼ無いに等しいのだが、登場人物たちの会話の中に畳み込まれている。 だから、一見すると何も起こ…

読書ログはじめました

URLはこちら↓ http://www.dokusho-log.com/ 基本的には、こちらの記事の転載にはなると思うが、ぼちぼちと続けようかと。 ちょっと今は亡き、「ISIS本座」的な感じもする。

漢和辞典が欲しい

家にある漢和辞典は、三省堂の「新漢和中辞典」なのだが、最近、これが使いづらいように感じている。 もう何十年と使っていて、いまさらなのだけれど、字を引き難いように思う。 学生の頃は、何とも思っていなかったのに、最近そう感じるのは、字典の部首索…

本を読む理由

なぜ本を読むのか。 読みたい本があるから読んでいる、というのもあるのだけれど、それだけではない。 それは、曰く言い難いのだけれど、読みたいだけでは続きはしない。 なぜ山に登るのかと訊かれて、そこに山があるからと答えた登山家がいたようだが、そこ…

古本屋の手帖/八木福次郎

思うところあって、借りてみたのだけれど… 何と言うか、あまりにかけ離れた世界のような気がした。 登場する人々は殆ど判らない。 (さすがに、作家や評論家は、ぼちぼち判るけれど・・・) 古本屋は好きなのだけれど… 難しいものだ。新編 古本屋の手帖 (平…

松丸本舗閉店

そういえば9月末で閉店だった。 今日は松丸主義の日で、イベントが開催されるそうだ。 http://www.matsumaru-hompo.jp/?p=3317 数回しか行ってないが、ちょっと残念だ。 今度寄ってみるか。

二十歳の原点/高野悦子

読んだことない本を読んでみよう。 二十歳か、もう随分前だよな、と思い、図書館で手にとってみた。 別に、二十歳の人間が読まなければいけない、ということではない。 だが、不惑を越えた男が読むものだろうか? では、不惑を越えた男が読むべきもの、って…

トンデモ一行知識の世界/唐沢俊一

軽めの本が読みたくなり、ふと読み返してみた。 いわゆる、薀蓄だったり、トリビアだったり。 その内容自体がどうということも無く、淡々と読み終える。 『ト』的なるものを面白がる気にもなれない。 どうやら疲れているようだ。 別の本を読みたくなる。 だ…

長電話/高橋悠治+坂本龍一

奥付を見ると1984年に出版されたようだ。 いまさら、この二人について解説する必要も無いだろう。 そして内容も、ただこの二人が電話で雑談しているだけである。 むしろ、坂本氏の個人出版社「本本堂」の刊行物としての価値があるかもしれない。 Wikiによる…

本と逃亡犯

つい先日、一連のオウム真理教事件の特別指名手配犯がマンガ喫茶で逮捕され、その所持品から教団関係の本が10数冊見つかったという。 ニュースでは、未だ教団への帰依を表すものとして捜査している、と報じていた。 その後のニュースを丁寧に追いかけてはい…