雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

銀河ヒッチハイク・ガイド/ダグラス・アダムス

ふらっと入ったブッ〇オフで買った。

ある日突然、宇宙のハイウェイ建設のため、地球が消滅して、から始まるドタバタコメディ、スラップスティックなSF。

くだらない部分も多く面白い。

解説にもあったが、笑いのツボが日本とは異なる、というのは思った。

この世の究極の答えは42、というのが有名であるが、ストーリー的にはそんなに重要でもなかったのは、拍子抜けするが、それもまたよし。

 

 

ロックで独立する方法/忌野清志郎

ふらっと寄ったブッ〇オフで購入。

キヨシローが亡くなったのは2009年だが、当時はほとんど聴いたりはしていなかった。

RCサクセションを知ったのは、小学生の頃にタモリのラジオで聴いた「トランジスターラジオ」だったと記憶している。

この本は、キヨシローの半生を山崎浩一氏がインタビューし構成した本である。

RCサクセションの時代、ソロになって活躍した時代を、「独立」というキーワードで語っている。

キヨシローに興味が無い人であっても、ロックに興味が無い人であっても、自分のやりたいことをやるにはどうしたらいいか、ということを考えるのに良い刺激になるだろうと思った。

だからといってマニュアル本、ハウツー本ではない。

佐内正史氏の写真も良い。

日本の珈琲/奥山儀八郎

気になったので図書館で借りてみた。

コーヒーの歴史から、江戸時代の長崎におけるコーヒーの伝播、そして近代のカフェまで網羅的に言及している本である。

長崎まで行き文献に当たったり、訪日外国人のコーヒーに関する記述、海外漂流者のコーヒーに関する記述など、コーヒーに関する小事典とも言えるのではないだろうか。

引用されている文献に珍しいものもあり、とても面白かった。

 

脳とクオリア/茂木健一郎

気になったので図書館で借りてみた。

クオリアというのは質感のようなもの、赤い花の赤らしさ、電車のガタンゴトンという音のらしさ、そういったものを表す言葉である。

それが揺るぎないそれであるというらしさ、否定しがたいリアリティのようなもの、というように理解した。

脳の中で、そのクオリアはどのように認識されているのか、ということを考察している。

還元主義的に大脳皮質の連合野の働きを解明したからといって、クオリアを解明したことにはならないという。

さらに連合野の最小の単位になるニューロンに還元しても意味は無く、そこにはマッハの原理であるとあるニューロンの発火は全体との関係において意味を成す、ということになるという。

マッハの名前を聞くのは、確か栗本慎一郎氏が認識論を展開していた以来かもしれない。

ニューロンの発火とマッハの原理を基に、認識とはどういうことか、クオリアとはどういった事象なのか、という考察は、なかなか晦渋でざっと読んだだけでは3割も理解していないような気がする。

また意識に関する思考実験も面白い。

たぶんもう一度読まないと分からないかもしれない。

 

 

 

 

アンビエント・ドライヴァー/細野晴臣

何となく気になっていた本を元旦に注文した。

それが1月2日に届いてしまい、ちょっと吃驚したのだが。

細野晴臣氏の文章は、おっと思うことも、ちょっと怪しいなぁ、と思うことも同じレベルに書かれていて、冷静に読んでしまう。

例えて言うなら、今の精神状態を測るリトマス試験紙のようなもの、だと思っている。

アンビエントマルティニーク、バンド活動、超常現象、ネイティブインディアンといった話題も面白いのだが、この本に収められた文章を書いていたのが、今の自分と同年代の頃というのが、いちばん興味深い点だった。

本を読むときに、著者が何歳の頃に書いたのかを意識しながら読んでみるのも、面白いかもしれないと思った。

 

人生談義/エピクテトス

実はまだ読み終わっていない。

古代ギリシアの哲学者、と解説されているけれど、ローマ帝国で活動している。

古代ギリシア古代ローマの関係が良く分かっていないかもしれない。

近代のモラリズムの源流を遡ってストア派に繋がり、エピクテトスに辿り着いた。

いかにして生きるべきか、良く生きるとはどういうことか、という思考である。

だから、こまごまと説教臭い。

10代の頃には全く手が伸びなかったが、50代にもなるとこういうものが読めるようになる、というのは成長なのかもしれない。

だからといって、上下巻約900ページの説教を読むのも、なかなかの行である。

説教があまり好きではないのもそうだが、それが一日の(一生の、ではない)重要事項であるかというと、そうでは無いところもある。

哲学書(という考え方自体が近代以降の考え方だと思うが、いったんその点は脇に置いておくとして)を読むことが、読書という時間の中での優先順位は高くないとは思うが、それは知性の衰退ということを意味するものではないだろうとは思った。

そもそもこの本はエピクテトスが語った言葉を集めたものであり、現代であったら思想家の全集を読み通すようなもので、いきなり読み通す必要は無いだろう。

たぶんスルメのように、少しづつ千切っては噛みしめていくものかもしれない。

気が向いたら、続きを読む。

 

 

戦いの音楽史/みの

気になったので買ってみた。

ミュージシャンであり、Youtuberのみの氏による、20世紀ポップスの概論とでもいう本。

LeadbellyやThe Byrdsが取り上げられていたり、同時期の邦楽の動きがコラムとして挟み込まれていたり、90年代以降のグランジや、音楽フォーマットとメディアと、なかなかユニークな内容だと思った。

移民たちのアメリカで生まれたロックを、アフロ・アメリカンのブルースとヨーロッパ起源のフォークから読み解いて、ヒップホップまでが射程に入っている。

既知の部分ももちろんあるけれど、改めて20世紀のロックを振り返ってみる良い本だと思った