2024-01-01から1年間の記事一覧
もう何年も細野晴臣ブームが来ている。 毎週日曜深夜のラジオも聴くし、本や雑誌を読み返したりもする。 この本は雑誌「TRANSIT」の連載をまとめたものらしい。 連載と言っても、語ったものの文字起こしのようだ。 晩年の吉本隆明にもそういう本が何冊もある…
どこで見聞きしたのか覚えていないが、もしかすると店頭で見かけたのかもしれないが、とりあえず図書館で借りてみたのだけれど、2か月ぐらい待っただろうか。 借りて読んでるくせに言えた義理でも無いけれど、2時間ほどであっという間に読み終えた。 クリエ…
宇野常寛氏の本を読むのはこれが2冊目である。 前に読んだのは、10年前だった。 amenohihonyomi.hatenablog.com 図書館のふだん見に行かない「社会」の棚にあって、こんなところに?と思って手に取ってみた。 1995年と2001年をメルクマールとして、90年代か…
不思議な感触の小説だった。 ネットのどこかで評判を見かけて、気になったので図書館で借りてみた。 なので、著者のことも知らないし(芥川賞を受賞していたらしい)、どんな小説か(野間文芸新人賞を受賞したらしい)もほぼ無の状態で読み始めた。 感触につ…
再び草森紳一を読んでみる。 どうやら未発表原稿を没後に刊行した本らしい。 山積みにしている本の話、野球の思い出話、煙草の思い出話と、三題噺と言ってもいいのか、ただ、それぞれが散漫に長く続いてゆく。 どうも、文章のリズムと読み手側のスピードが合…
103歳なんて今の歳のほぼ2倍かと思うと、気が遠くなるけれど、あと50回ぐらい桜を見ると思えば不可能では無いような気もしてくる。 とは言っても、全く未知の世界だ。 篠田桃紅は海外でも名の知られた書家(プロフィールでは美術家)であり、特に説明も要ら…
車谷長吉の本から、草森紳一の名前を知る。 「長吉」の由来は、唐代の詩人・李賀、こと「李長吉」に由来し、草森紳一の書いた伝記から想を得たことを、本人に伝えたというエピソードが先の「四国八十八ヶ所感情巡礼」に登場し、とても印象に残った。 そうい…
身近なことが騒がしい時は、とても遠くのことを考えることにしている。 エストニア、と聞いて思い浮かべられるものは、正直なところ何もない。 バルト三国の一つと聞いても、位置関係も判っていない。 単に自分の教養の無さでしかないけれど、それだけ遠い国…
ひと段落着いたので、通常の読書に戻る。 図書館の中でどんなジャンルを読みたいのだろうかと考えているうちにフロアの端まで来てしまう。 小説でもないし、実用書でも無いし、と思っているうちに、紀行文はどうだろうかと思った。 車谷長吉、名前は何となく…
ひと通り読んだがん関連の本も、これでやめようと思う。 この本は、抗がん剤について、その作用と副作用、注意事項、金額などを効率よくまとめている。 むしろ電子書籍で検索できたほうが良いと思う。 たぶん、医師から説明されて、あまり理解できなかったと…
(しばらくがんの本を読み漁るのでご容赦のほど) こちらの本も、がん治療にまつわる様々な知識をコンパクトにまとめていて、参考になった。 お金に関わる各種制度は活用できるものはまだありそうなので、病院に相談してみるべきだと思った。 緩和ケア、ホス…
何かのニュースを見てて気になったので図書館で借りてみた。 副題が 地図好きの 地図好きによる 地図好きのための本 とある通り、地図そのものに関するエッセイである。 3章辺りから筆が走ってる気がする。 古地図のコレクターとしての戦前の地図の話など、…
(しばらくがんの本を読み漁るのでご容赦のほど) がんを根治することは難しく、再発・転移となった時、何をどう考えるかと言えば、QOL(Quality Of Life)なのだろう。 そういった意味では、この前に読んだ「余命6か月」の本と内容は被るのだけれど。こちら…
(しばらくがんの本を読み漁るのでご容赦のほど) 6か月が長いのか短いのか考えたけれど良く分からない。 この本はがん患者の家族にフォーカスを当てて、患者と寄り添うためのノウハウ本のように思った。 告知をどう伝えるか、あるいは伝えないのか、ホスピ…
(しばらくがんの本を読み漁るのでご容赦のほど) がんについて、治療について、そういった知識が全くないので、改めて読んでみた。 図書館で眺めていると様々な本があったが、これが一番初心者向けかと思って手に取ったが、選んで正解だと思った。 「がんは…
(しばらくがんの本を読み漁るのでご容赦のほど) 結局のところ、治療にいくらかかるのかも分からないし、お金がかかるからと言って止めるわけにもいかないし、そういう心理につけこんで詐欺まがいの話をしてくる人もいるだろうと安易に想像はつく。 本人は…
この前、何となく買った川上弘美の短篇集。 前に読んだときにも思ったけれど、何となく少女漫画の感じがする。 何がどうという説明はできないのだけれど、少女漫画のような肌触りがする。 「くま」は最初と最後に登場し、途中「ウテナさん」が活躍する。 連…
平滑筋肉腫について調べていて、図書館にあったので借りてみた。 失礼ながらTVで活躍している姿を存じ上げないのだけれど、社交ダンスの有名な方らしい。 平滑筋肉腫という病自体が珍しいものらしく、治療法や経過を知りたくて試しに読んでみたのだけれど、…
堀口大学のフィルターが、などと言っておきながら、堀口大学訳のランボーを読む。 明らかに、ボードレールと文体が異なるのは、たぶん詩の形式がボードレールの方が古典的で、ランボーの方は少し崩れているのだろうか? とは言え、ボードレールの方は30歳頃…
初めて読んだのは10代の頃だろう。 家にある新潮文庫版は昭和57年41刷440円。 新刊で買ったのか、古本屋で買ったのか、もう覚えていない。 シュルレアリスムを手掛かりに、フランス文学を辿ってボードレールを手にしたという事だろう。 中学でも高校でも、授…
続けて読んでみた。 内容については、雑多で要約するようなものでもない。 ましてや何かの役に立つようなものでもない。 だが、今の自分にとって、それがありがたいものだった。 このところ様々な事があったけれど、この本の菊地成孔の語り口を読んでたおか…
菊地成孔のラジオ番組を文字起こしした本。 読む本リストにあったけど店頭で見当たらず、図書館で借りれるだけ借りてみた。 内容はほとんど与太話だと思う。 ラジオの語りそのままなのか、語り言葉を読むというのは、実は読みにくい。 人にはそれぞれ独特の…
片岡義男の名前は知っていても、読んでこなかった作家の一人である。 それがひょんな拍子で、友人からのお薦めで手に取ったのが数年前で、未だに読んでいない本は多いのだけれど、これは図書館の棚を眺めていて目にとまった。 というか、文庫本で借りられる…
もしかすると、吉田健一の批評を読むのは初めてかもしれない。 批評のようなエッセイのような、グニャグニャとした文章は分かりにくいので、批評には向いてないように思った。 でもそれは、読み手側の長いサラリーマン生活の因習で、先に結論を知りたがって…
たぶん2000年頃に話題になったのではなかったろうか。 サブカル界隈で話題になってたように記憶しているが、相変わらず絶版のままらしい。 ふと思い出して読み直してみる。 改めて読み直してみて、この作品に漂う違和感のようなものは、詰まるところ稚拙さな…
名前は知っていても、手に取らなかった本のうちの一冊である。 なぜ手に取らなかったのかは分からない。 物語としては悲劇的な恋愛譚と言っていいのだろうか。 コランとクロエ、彼らの周りに、シック、ニコラ、アリーズ、イジスの6人が物語の中心にいる。 一…
日野原重明は聖路加病院の院長などを歴任し、地下鉄サリン事件では聖路加病院を開放して救護にあたったり、105歳で天命を全うするまで医師として活躍されてて、以前通っていた人間ドックで名前を知っていた。 名前は知っていてもその著作を手にすることは無…
村上龍の「すべての男は消耗品である」というエッセイを読んだのは、たしか大学生の頃で、後から振り返ってみればバブル末期の頃だった。 文化系サークルに属していると本を読む人間は多くて、酔っ払ったときのネタ話の一つに村上春樹と村上龍のどっちが好み…
今までに平野啓一郎を読んだことがあっただろうか。 2005年からの読書記録としてのこのブログには記載は無いが、読んでも書いていないこともあるし、2005年以前に読んでいた可能性が無いことも無い。 この本を読もうと思ったきっかけも良く分からないが、未…
久しぶりに川上弘美を読んでみようと思ったのは、酔っぱらっていたからかもしれない。 酔った帰りにブッ〇オフで何となく買った。 何冊か読んだのが数年前だった気がしている。 川上弘美の小説は少女漫画的な印象がある。 少女漫画とは何か、という話はたぶ…