2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧
バロウズやギンズバーグの人となりについて、ここで書くのは止めておこう。 この本は何かというと、ラブレターであり、そして、旅行記でもある。 1953年にバロウズがパナマ、コロンビア、ペルー、エクアドルを放浪し、イェージを探し、いかがわしいところに…
久しぶりに人文系の本が読みたくなる。 そこで、ちょっと気になっていた、リバタリアニズム関連の本を図書館で借りてみた。 リバタリアニズムとは何か、という概説のさわり、ちょっと広めに俯瞰することができるような本だ。 もちろんこれで判ったような気に…
偶々、図書館で目に留まったので借りてみた。 幸田文は幸田露伴の娘であり、墨田区向島に生まれ、中央区新川に嫁ぎ、その後、一時、台東区柳橋に身を寄せていたとのこと。 この本は、そんな幸田文の作品から、隅田川を中心に、水辺の風景に関わるものを集め…
茶道というものに興味が無いわけではないけれど、どうも自分には合わない気がする。 だが、茶室やら茶そのものには、何とはなしに惹かれるものがある。 もてなしとしての茶会が開きたいわけでも、そこに招かれてみたいわけでもない。 ましてや、そこで人間と…
久しぶりに江戸川乱歩を引っ張り出して読んでみる。 やはり、「人間椅子」は傑作だ。 椅子職人が椅子の中に身を潜め、とある屋敷に運び込まれ、そこの夫人に一目惚れする。 倒錯した悦びの話のように記憶していたが、実はそうではない。 椅子に身を潜めたの…
ちょっと今まで読んでいなかった本を読んでみたくなった。 この本の前に読んだ「かもめのジョナサン」もそうだが、名作と言われているものには何かあるのだろうと思っている。 誰かが素晴らしいと思うものは自分だって素晴らしいと思うかもしれない、という…
なんとも薄気味悪い物語だ。 群れから離れたところで、餌をとることを軽蔑し、飛ぶことの限界を試しているジョナサン・リヴィングストンは、やがて長老から追放される。 そして、別の世界で飛ぶことの究極の意味を知る。 追放された、つまり選ばれたカモメ達…
安部公房が刺激的でたまらない。 この本は、安部公房が生前発表した、最後の長編小説である。 脛にカイワレ大根の生えた主人公が、病院に行ったところ、自走するベッドに乗せられ、冥界巡りをする。 そこに生とは何か、死とは何か、といった意味を求めるのは…
2007年の本である。 従って、内容はiPhone発表当初のものだ。 キーワード的にはWeb2.0、ユビキタス、フェデレート端末、といったところか。 何だろう? 他人の褌で相撲を取っている感じ。 iPhone 衝撃のビジネスモデル (光文社新書)作者: 岡嶋裕史出版社/メ…
この本は労作にして傑作であり、読み応えもしっかりとある。 ナマコを通じて、東南アジアにおける文化の伝播から、海洋民の流れ、大航海時代以降の植民地化、帝国列強の時代、そしてインドネシア、ニューギニア、オーストラリア、フィリピン、日本、蝦夷、朝…
正直なところ、この本の内容は響かなかった。 第1章の平和論議については、いまさら何も言う必要も無い。 第2章の物理学と他学問との比較についても、あまり興味は覚えなかった。 第3章の「物理学的世界観」についてはちょっと興味深かったものの、その後…