雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

昭和23年 冬の暗号/猪瀬直樹

酔っぱらってふらっと入ったブッ〇オフで購入した本。

猪瀬直樹の本はこれで3冊目ぐらいだったと思う。

つまりほとんど読んでいない。

昭和20年のポツダム宣言の受け入れから昭和23年の東條英機の処刑までの昭和天皇、平成天皇マッカーサー司令官の動きを描いている。

話の舞台回しに使われる、某子爵夫人の日記が実在するものか判らないが、天皇の側近や旧日本軍人たちの残した日記や発言、社会の出来事から、日本の敗戦の陰に隠れているクーデター未遂事件、東京裁判をめぐるマッカーサー昭和天皇の密約などが、物語として描かれる。

吉田茂白洲次郎も登場する。

語り口が上手いので、登場する人物たちの考えが、まるで聞いてきたかのようにも思われるが、これは歴史上の出来事を再構成している歴史小説、と捉えるべきだろう。