この本は誰に薦められたのか忘れてしまった。
西洋文化におけるエッセイの源流の一つとして位置づけられる「モラリア」からの抜粋版である。
日常の様々な疑問にああでもないこうでもないと話を繰り広げる。
古代ローマの思考なので、いまでは良く分からない習慣や非常識な対応もあったりするが、論理的かつ倫理的に会話を進めるのは面白くもある。
科学的じゃないとか、実証されていないとか、そういう問題ではない。
たぶん誰かを理解するとか議論をするトレーニングになるのではないだろうか。
「なぜ女は酒に酔いにくく老人は酔いやすいか」「女の体質は男より冷たいか熱いか」「性交に適したとき」「いわゆる凶眼について」辺りが面白いと思った。