雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

低空飛行/原研哉

ラジオで紹介していたので、借りてみた。

元はWebサイトらしい。

日本を再評価し、観光業、ホテル業をリデザインする、という内容だと思った。

有名なデザイナーらしく、無印良品の家なども手掛けていることも知った。

だが正直なところ、この本の前半部分のインターネット観、世界史観は、退屈だと思った。

たぶん読み手のエゴだけれど、そういう見解はこの本でなくても溢れているし、凡庸だ。

Webサイトとしては、そういう主張のページがあってもフラットに並べられるが、紙の本は方向がありページを繰る時間の流れとして、退屈なのだ。

その部分は飛ばしても、4章5章の建築に対するコード分析といった展開は面白い。

ホテルの建築、調度、眺望という要素を、コードとして読み解いていく論点が面白いと思った。

そこにインターネット界隈の話題や、世界史における東西の解釈は、取ってつけたように見えるし、むしろコード分析としての論点をはぐらかしてしまっている、と思った。