ぷふい、あっは

- 作者: 埴谷雄高
- 出版社/メーカー: 現代思潮新社
- 発売日: 1960/11/25
- メディア: 単行本
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埴谷雄高と言えば「死霊」だが、いつまで経っても未完だったので、この短編集を手始めに読んだのだった。
作品自体はWW?以前から、直後ぐらいまでに発表されたものだ。
本人も書いているが、「意識」「虚空」「深淵」がこの作品集のメインである。
埴谷雄高について書けることは少ない。
なぜなら作品それ自体が完結しているのであり、それに何かを付け加えることもできなければ、要約することすらできない。
独特の語調と語り口で、眩暈のするような文体に引き込まれていく主題は、意識の流れであり、意識の実験である。
脳内の世界が無限大に広がって行き、この宇宙をも取り込んでしまうような、そんな小説たちなのだ。