江戸が東京になったころはまだ余裕があったのだろうか
- 作者: 東京日日新聞社会部
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1983/01/17
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (6件) を見る
140年近く前に江戸から東京になった。京都、大阪では暗殺が横行しても、江戸の町民はのんびりしていたらしい。上野の山で戦争があっても、見物に出かけるとか、何かゆったりとしているのだ。将軍が追い出され、薩長が担いできた天子が、東京の真ん中に鎮座しても、江戸っ子は何も気にしていないようだ。正義を掲げたり、闘争したり、政治的に権力を握ったり、結局のところ、明治維新は東京を舞台にした地方出身者の権力闘争だったのであり、江戸っ子は傍迷惑な出来事だったのではないか、とそんな気もしてくる。