2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
名前は知っていても、手に取らなかった本のうちの一冊である。 なぜ手に取らなかったのかは分からない。 物語としては悲劇的な恋愛譚と言っていいのだろうか。 コランとクロエ、彼らの周りに、シック、ニコラ、アリーズ、イジスの6人が物語の中心にいる。 一…
日野原重明は聖路加病院の院長などを歴任し、地下鉄サリン事件では聖路加病院を開放して救護にあたったり、105歳で天命を全うするまで医師として活躍されてて、以前通っていた人間ドックで名前を知っていた。 名前は知っていてもその著作を手にすることは無…
村上龍の「すべての男は消耗品である」というエッセイを読んだのは、たしか大学生の頃で、後から振り返ってみればバブル末期の頃だった。 文化系サークルに属していると本を読む人間は多くて、酔っ払ったときのネタ話の一つに村上春樹と村上龍のどっちが好み…
今までに平野啓一郎を読んだことがあっただろうか。 2005年からの読書記録としてのこのブログには記載は無いが、読んでも書いていないこともあるし、2005年以前に読んでいた可能性が無いことも無い。 この本を読もうと思ったきっかけも良く分からないが、未…
久しぶりに川上弘美を読んでみようと思ったのは、酔っぱらっていたからかもしれない。 酔った帰りにブッ〇オフで何となく買った。 何冊か読んだのが数年前だった気がしている。 川上弘美の小説は少女漫画的な印象がある。 少女漫画とは何か、という話はたぶ…
実は最果タヒの詩を読んだことが無い。 名前ぐらいは知っていて、詩人だという事と、ブログから注目されるようになった、という程度の情報しか知らない。 とはいえ、どんな文章を書くのか気になってはいて、ちょうど古本屋で見つけたので購入した。 恐らく親…
森村泰昌は自らが絵画作品になるという手法のアートで知った。 その作品の意味を考えたこともなかったが、キャッチーでありながら、古典の意味を問い直す批評的な手法だと今さらながらに思う。 そこで、改めて著作を読んでみた。 芸術とは何か、まさに本のタ…
おそらく3か月ほど待ってようやく借りることができた。 怖いと評判だけは聞いていたが、なるほどよくできていると思った。 ホラー小説を読むということは、恐怖するという娯楽であろう。 この物語での恐怖を盛り上げるために、笑いと不安定な動きのモチーフ…