雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

マイ・ロスト・シティ/スコット・フィッツジェラルド、村上春樹訳

フィッツジェラルドを読んだのは何年ぶりだろうか。 もしかすると20代の頃読んだのが最後かもしれない。 手に取ったきっかけも覚えていない。 フィッツジェラルドのこの雰囲気は、当時どう思ったのだろう。 それでも、処分せずに本棚に残っていたということ…

岸恵子自伝ー卵を割らなければ、オムレツは食べられない/岸恵子

気になっていたので、図書館で借りてみた。 今さら説明も不要だろうが、稀代の大女優の自伝である。 凡そ自分の親と同世代、自分が名前を知ったころはパリ在住で、マリームのCMぐらいの印象だったが、その後、市川崑監督の「黒い十人の女」で再発見した。 と…

徘徊タクシー/坂口恭平

何となく借りてみて、一気に読んでしまった。 徘徊タクシーとは、徘徊する老人を乗せて、本人の行きたいところに連れていくサービスである。 認知症の老人は、世界が分からなくなってしまったのではなく、違う次元の世界を見ているのだという捉え方が中心に…

813/モーリス・ルブラン

8月13日に何か見覚えのある感じがして、軽く調べたら、アルセーヌ・ルパンシリーズの「813」だった。 そういえば読んだことあったっけ?と借りてみた。 小学生の頃、図書室で見たような気もするし、でもはまった記憶はない。 ヴェルヌは読み漁ったし、江戸川…

写真論/スーザン・ソンタグ

写真について読むべき批評は、ロラン・バルト「明るい部屋」とスーザン・ソンタグ「写真論」と知っていたのに、ソンタグを読んでいなかったのは、しばらく手に入らなかったのと、ちょっと距離を置いていた、というか、ちゃんと読めていなかったからだ。 それ…

さらば国分寺書店のオババ/椎名誠

全く内容を覚えていないので、改めて借りて読んでみた。 読んでみたが、たぶん初見なのではないかというぐらい覚えていなかった。 こうなると読んだという記憶自体が怪しい。 内容はというと、エッセイのような小説のような、業界裏話のようなものも混じって…

独立国家のつくりかた/坂口恭平

図書館で何となく借りてみた。 相容れるところは少ないのだけれど、ちょっと読んでみようかと思ったのは、今後の生活のことを考えて、何かヒントがあるかと思ったからかもしれない。 と言っても、やり方そのものを剽窃したり、先導されて行動を起こすつもり…

ぼくがいま、死について思うこと/椎名誠

椎名誠を知ったのは、ラジオの朗読で聞いた「さらば国分寺書店のおばば」であったと思う。 その後、何冊か読んだけれど、あまりピンと来ていなかったような気がする。 その「さらば国分寺書店のおばば」を図書館で探したけれど見当たらず、せっかくだからと…

凶夢など30/星新一

星新一は学級文庫に誰かが持ってきたのを読んだのが、最初のような気がする。 面白くて読み漁った気がするけれど、自分で買ったのは1冊ぐらいではないだろうか。 もう、どれが既読でどれが未読だったかあやふやだけれど、この本は未読だったようだ。 気の利…