雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

深夜特急〈4〉シルクロード/沢木耕太郎


旅をするという生き方なのだろうか

深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)

深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)


インドの混沌を抜けて、パキスタンアフガニスタン、イランといった国々を抜けてゆく。
アフガニスタンが戦争で荒廃する前であり、イランはイスラム革命前である。
ある種の平和な世界がそこにはあるのだが、ヒッピーたちがその世界を彷徨っている。
そして著者も、旅の目的など忘れたかのように、ヒッピーたちと交流し、安い宿を渡り歩き、日本への思いを馳せる。
旅先で日本に餓える。
それは、旅という生き方なのかもしれない。
だが、旅を続けてしまうことへの不安もまた発生している。
旅をするように生きること、生き方が旅であるような、そういうことなのだろうか?