子供の頃、読んだ覚えがあるが、なんとなくしか覚えていない本である。
改めて光文社古典新訳文庫で読み返してみる。
ミュンヒハウゼン男爵は実在する人物であるが、モデルとしてこのような法螺話が世界中で広く読まれているというのは、なんとも愉快ではないか。
それぞれのエピソードを紹介するとネタバレになるのでここでは書かない。
切れ味の鋭いくだらないエピソードが次から次へと繰り出されるが、それにも増して挿絵がまた良い雰囲気である。
風刺の意味が込められている話もあるが、そんな意味を探らなくても、十分にくだらなく良い本である。