雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

男どき女どき/向田邦子

この本もまた、図書館で借りた。

歳をとって、向田邦子を読むようになった。

この本で扱われているテーマは、人生の機微のようなものだ。

歳を取ると些細なことにも涙脆くなる。

そんな些細なことに共感する自分がいる。

 子供は大きな物語が好きだ。

例えばジュブナイルのような善と悪、光と闇が対立して抗争するが勝者がいるような物語だ。

ちょっとひねってどんでん返しがあっても、構図が変換されるだけで、大きな物語としては変わりはしない。

この本に出てくるのはそういうものではない。誰が勝ったというのでもない。

そういう物語は大人でないとわからない。

 

男どき女どき (新潮文庫)

男どき女どき (新潮文庫)