雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

地獄百景/田中久美子 監修

この本もまた図書館で借りた。

東西の地獄が集められて、さながら地獄のオンパレードである。

まぁ、たいてい人間というのはろくでもないものだから、戒めをしなければ堕落するものなのだろう。

こんなことをしてはいけません、というものがあれば、それをかいくぐっていけないことをしたがるようで、罪状も豊富になるし、地獄の責め苦もバラエティに富んでしまうというものだ。

 

 

地獄百景 (ベスト新書)

地獄百景 (ベスト新書)

 

 

近世快人伝/夢野久作

これもまた電子書籍である。

恥ずかしながら、夢野久作にこんな作品があるのを知らなかった。

というか、夢野久作の出自すら知らなかったのだ。

 この本は夢野久作にに所縁のある幕末から明治期の黒田藩の快人物たちの伝記エッセイとでも言おうか。

面白いのだが、それで何がどうということも無いのは、私の学の無さである。 

 

近世快人伝

近世快人伝

 

 

怪夢/夢野久作

これもまた電子書籍である。

新幹線の中で電子書籍を読んでいると、いつのまにかうとうとしてしまう。

だからどれを読んだのか思い出せないのもあるのだけれど、これは記憶に残った。

短い話を幾つかまとめているけれど、どれも薄気味悪くて、読後感があまり良くないものばかり。

初めて夢野久作を読んだ時って、こういう感じだったなぁと思い出した。

 

怪夢

怪夢

 

 

人間レコード/夢野久作

これもまた電子書籍で読んだ。

青空文庫夢野久作が入っていると気付いて、久しぶりに読んでみようかとDL。

たぶん読んだことが無い。

読み出して、あれ?これって、ウィリアム・ギブスンの「記憶屋ジョニイ」じゃないか、と。

 

人間レコード

人間レコード

 

 

檸檬/梶井基次郎

実は電子書籍で読んでいるのだけれども、一話一話、画像を張り付けるのも何なので、最初に読んだ時の新潮文庫の画像を張り付けることにした。

久しぶりに読み返して見ると、微かな違和感がある。

書いていることが判らないとか、不快だということではないのだけれど、何か上滑りしていくような。

もしかすると、梶井基次郎の作品は、読み手を選ぶのかもしれない。

いくつか読んでいていても、違和感は消えていかない。

むしろ、かせきさいだぁ≡のフロウを読んでいるかのようだ。

(1stアルバムの曲に、かなり引用されていたのだった)

気がつけば、もうずいぶん遠いところまで来ていたのだなぁ、という感想のようなものかもしれない。

 

檸檬 (新潮文庫)

檸檬 (新潮文庫)

 

 

春琴抄/谷崎潤一郎

この本もまた電子書籍である。

ちょっとした調べ物で、読み返してみた。

谷崎はどうも肌に合わない。

嫌いじゃない気もするのだけれど、最近はあまり読みたいと思わない。

耽美的なものに対する憧れのようなもの、が鼻につくのだろうか。

この物語の中心は、佐助のマゾヒズムなのだろうが、そこに共感が出来ないからいまひとつなのだろうか。

 

春琴抄

春琴抄

 

 

最初に読んだときは新潮文庫の細かな文字の版だったっけ。

 

春琴抄 (新潮文庫)

春琴抄 (新潮文庫)

 

 

鬼/織田作之助

この本もまた電子書籍である。

織田作之助にでも手を出してみるかと思い立ち、探してみるとやはり青空文庫に入っている。

とりあえず短そうなものから手を付ける。

主人公の辻は文筆業で仕事になると、やたらと煙草を喫み、その他のことがずぼらになってしまうという男だが、金に汚いと周りからは思われている。

イデアが頭に浮かぶとその他のことが見えなくなってしまう。

言わば、仕事の「鬼」だろうか。

まぁ、それなりに楽しめる。

 

鬼