雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

壁/安部公房


在る、こと

壁 (新潮文庫)

壁 (新潮文庫)


高校生の頃に読んだ時はどう思っていたのだろう?
改めて見ると、序文は石川淳だし、文章の間にカットが入っているし、奇妙な本ではある。
不条理や、シュールや、実験的、という言葉で括っていた(たかをくくっていた?)様な気がする。
この本には「壁」というタイトルの小説は無い。
「壁」とは何か?ではなく、何かのアレゴリーとして「壁」を出現させているのだと思う。