雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

近世畸人伝/伴蒿蹊

江戸に留学中。
とは言え、石川淳永井荷風杉浦日向子といった先人には遠く及ばず、ぶらぶら散歩する程度のものだ。
この本は様々な人のエピソードを綴ったもの。
必ずしも、ストレンジだったり、クレイジーだったりはしない。
むしろ、忠孝義に秀でた人を中心に紹介している、と思った方が良いかもしれない。
何だか度が過ぎているような感じ。
印象に残ったのは
・岡周防守の怪異話
文展狂女のの話
・求大雅僧の、書を追って京都まで行く話
芭蕉の弟子の惟然坊
・書の名手の雪山の話
といったところか。
淡々とこんな人がいたんだってさ、という、踏み込んでいかない筆致が、なかなか味わい深い。

近世畸人伝 (岩波文庫)

近世畸人伝 (岩波文庫)

持っているのは、なぜだか岩波文庫昭和15年の初版。
いつだか判らないが、古本屋で二束三文で買ったのだと思う。
栞紐が千切れてしまっている。
近世畸人伝 (中公クラシックス)

近世畸人伝 (中公クラシックス)

中公クラシックスにも入ったらしい。
近世畸人伝/続近世畸人伝 (東洋文庫 202)

近世畸人伝/続近世畸人伝 (東洋文庫 202)

東洋文庫にも入っているようだ。