どうしようもなさかげんについて
- 作者: よしもとよしとも
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 1996/05/01
- メディア: コミック
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著者自ら大絶賛する表題作は、スピッツの曲の引用であり、後に映画にもなった原作。(のはず…)
よしもとよしともを読んで思うのは、どうしようもなさ加減が紙に染みている感じだ。
絵がどうとか、構図がどうとか、デッサンがどうとか、ストーリーがどうとか、そういったことも全てひっくるめて、どうしようもなさが滲み出ている。
だがそのどうしようもない感じが、何故かちょっとクセになる。
作品としての質がどうとか言う以前の、作者の何かを表現したい衝動に、テクニックが追いついていないどうしようもなさとか、ストーリーとして破綻してしまっているどうしようもなさとか、そんなことは関係が無い、どうしようもないがままの潔さみたいな感じがする。
永遠に途上であり続けること、そんな作品のような気がする。