やはりそうか
蝶々と戦車・何を見ても何かを思いだす―ヘミングウェイ全短編〈3〉 (新潮文庫)
- 作者: アーネストヘミングウェイ,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1997/03/27
- メディア: 文庫
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全短編集の第3巻目である。
生前未発表の作品も含む。
やはり、ヘミングウェイは死がテーマなのだと思う。
予期せぬ死、突然の死、無意味な死、死の価値が奪われる悲惨さ、死に触れることでの成長、そういった作品なのだと思った。
晩年のヘミングウェイは、バハマに暮らしたという。
そして、最後は猟銃で自殺してしまう。
死とは何か、ではない。
死に意味がなかったり、死も生もその価値の無さを露呈してしまうようなエピソード、そういった小説なのだと思う。
それはカタルシスの無い、昏い考えでは無いだろうか?
そしてそれもまた、何かしらの真実があるように思う。