何となく借りてみた。
9.11に関する23人の意見を編んだ本。
どういう基準で選ばれているのか分からないが、たった23人でさえ異なる意見があるのだから、恐らく数限りない意見があるに違いない。
様々な立場があって、様々な見方があると思うのだが、意見を述べている文章よりも、出来事を述べている文章の方が、何か大事な事を言っているような錯覚をしてしまう。
それは、出来事に対する言葉の射程範囲が狭すぎるからなのだと思う。
90年代後半~Zero年代に起こったことは、年表に残る出来事という観点では残るものは少ないかもしれないが、それ以前とそれ以降では明らかに違う断層があるのだと思う。
その断層を越えられたかどうかが、今後の見方になるのではないだろうか。
越えられなかった言説は、思い出の中でしか語られなくなる。
執筆陣は以下の通り。(敬称略)
北野一
ブルース・シュナイアー
濱田順子
カレル・ヴァン・ウォルフレン
日高隆