ストゥディウムとプンクトゥム
- 作者: ロランバルト,Roland Barthes,花輪光
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1997/06
- メディア: 単行本
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写真についてバルトが考察する。
それは、現象学的分析の延長として始められ、挫折し、転向する。
ストゥディウムとプンクトゥムというキーワードで、写真というテクストを読み解いていく。
だがそれは、RBが感じる写真の本質ではないと否定してしまう。
そこから、母の写真の話が進められる。
写真とは何か、という一般的考察と、「私」にとっての写真とは何か、という個人的考察が重ねられている。
二つの考察はただ並べられているのではない。
それらは補完し合い、ひとつの物語となっているとも言える。
写真とは何であるか、写真の価値はどこにあるか、そしてそれを明らかにするためのRBの母の写真をめぐる考察が、美しく綴られている。