雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

東海道中膝栗毛/十返舎一九

やじさんきたさんの名前ぐらいは知っていても、実際に読んでなかったので、図書館で借りてみた。
全編、悪戯と駄洒落と狂歌の旅だ。
下ネタも各地の方言も満載だ。
江戸から逃れるように旅に出たものの、逃避行ではない。
悪戯を繰り返し、決まってひどい目に逢うのだけれど、それでも悪戯は止められない。
当初は伊勢参りを目指したものの、京都、大阪にまで足を伸ばす。
この二人の陽気さは一体なんだろうか。
あまりに能天気な二人は、まともな社会人だったのかとさえ思えてくる。
そして、くだらない事だけをする二人の姿が、読み進むうちにだんだん羨ましくなってくる。


東海道中膝栗毛 上 (岩波文庫 黄 227-1)

東海道中膝栗毛 上 (岩波文庫 黄 227-1)

東海道中膝栗毛 下 (岩波文庫 黄 227-2)

東海道中膝栗毛 下 (岩波文庫 黄 227-2)