いつ買った本だろうか。
奥付を見ると、1995年7月1日初版とあるが、果たして出版されてすぐ買ったのかどうかは定かではない。
エスプレッソを巡るエッセイと、エスプレッソを使った幾つかのレシピが、お洒落な雰囲気の写真と共に紹介されている。
ともあれ、この本を読んだ頃は、まだスタバもタリーズもあったかどうか、コーヒースタンドと言えば、ドトールかベローチェぐらいだったろうか。
だから、イタリアンの店で食事をした後に、エスプレッソをするのはちょっとした愉しみだったし、そのうち、直火式のエスプレッソ・メーカーを貰って、家で飲めるようになった時は、休日の度に淹れていたような気がする。
今となっては全く噴飯ものの話だが、カフェとかこういったビジュアル本に描かれる日常には、東東京にはないある種の憧れがそこにはあったのだ。
今読み返してみると、さらっと読み流せる本なのだけれど、惹きつけられてしまう憧れがあったのだ。(この本が悪いわけではない)
それはさておき、いつからコーヒーショップは、パソコンやスマホをいじる場所に、成り果ててしまったのだろう。
日曜の昼下がりに、人のあまり居ないオフィス街のコーヒーショップで、ぼんやりと外を眺めながら時間を潰していた頃のことを思い出した。
コーヒーの香りの思い出がちょっと蘇ってきた。

エスプレッソ カルチャー&キュイジーヌ (Chronicle books)
- 作者: カール・ペッキィ,サラ・スレイヴン,鈴木るみこ
- 出版社/メーカー: フレックス・ファーム
- 発売日: 1995/07
- メディア: 単行本
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