ヴォネガットのエッセイを読むのは、これが初めてだ。
いつ買ったのかももう覚えていない。
様々なエッセイやら講演録やら含まれているが、小説と変わらない、いつものヴォネガット節とも言える。
その中でも特に、ビアフラに関するエッセイは、白眉だ。
(ビアフラについてはこちらのサイトが手短にまとめられている)
ナイジェリアからの独立を宣言したものの、旧宗主国のイギリスや、ソ連を含む各国から見放され、中立のアメリカからの細々とした支援があるといった状況のビアフラを、ヴォネガットが訪れ、そこで見た餓死寸前の人々(特に子供たち)の姿を回想している。
そして、
どうにもならない悲惨さに対応するわたしの唯一の手段は、冗談を言うことであった。
この一文だけでも、この本を読んだ価値があったと思った。
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