雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

チャンピオンたちの朝食/カート・ヴォネガット・Jr.

ヴォネガットを夢中になって読んだのは、大学生の頃だったろうか。
久しぶりに読み返してみると、なるほどやはり面白い。
この本は1973年に書かれた。
あらすじを書いても何の意味もないだろう。
キルゴア・トラウトとドウェイン・フーヴァーと作者が主人公だろうか。
笑いと涙と狂気が入り混じっている。
作者がキルゴア・トラウトと接触したときに、「何でも、聞きたいことはあるか」という作者の問いに対して、「銃は持っていないよな?」とキルゴア・トラウトが答える。
そこには深い闇がある。
そしてその哀しみは深く重たく、でも、解決などできなくて、誰しもが背負って行かねばならない。
ヴォネガットの小説はそういうものなのだと思う。