ヴォネガットを夢中になって読んだのは、大学生の頃だったろうか。
久しぶりに読み返してみると、なるほどやはり面白い。
この本は1973年に書かれた。
あらすじを書いても何の意味もないだろう。
キルゴア・トラウトとドウェイン・フーヴァーと作者が主人公だろうか。
笑いと涙と狂気が入り混じっている。
作者がキルゴア・トラウトと接触したときに、「何でも、聞きたいことはあるか」という作者の問いに対して、「銃は持っていないよな?」とキルゴア・トラウトが答える。
そこには深い闇がある。
そしてその哀しみは深く重たく、でも、解決などできなくて、誰しもが背負って行かねばならない。
ヴォネガットの小説はそういうものなのだと思う。
- 作者: カート,Jr.ヴォネガット,カート・ヴォネガット・ジュニア,浅倉久志
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1989/12
- メディア: 文庫
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