この本も図書館で借りた。
中野信子氏をどこで知ったのかもう定かではないが、氏の本が読みたくて借りてみた。
脳科学者として氏の活動をどこかで見かけたのかもしれない。
鳥山正博氏は経営学者とのこと。
脳科学と経営学という組み合わせでマーケティングに関する本、というのは全く想像がつかなかった。
そして読み始めてみると面白くてあっという間に読み終えてしまった。
従来の(と言えるほど勉強してはいないが)マーケティング理論では、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、これぐらいは知っている)に基づいた商品開発が行われるが、この基本的な枠組みでは説明できない消費行動が増えているという。
そういった様々な悪徳商法を含めた手口に引っかかる人間の行動、脳内物質が関係していることで説明できるのではないかというのがこの本の趣旨である。
中野氏と鳥山氏が交互にキャッチボールデモするかのように話題をつないでいく。
なるほどそういうことだったのか、と納得できる点も多いのだが、それで解った気になってはいけないのだろう。
理解できたからといって、悪徳商法の手口に乗ることはないとは言いきれない。
まだ未解明の部分も多いようだ。
またSNSは幸福度を下げるというのはなるほどなと思った。
ともあれ刺激的な1冊であったのは間違いない。