美しくない日本
- 作者: 坂口安吾
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1989/05
- メディア: 文庫
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思えば10代の頃から安吾にはまった。高校の現国の文学史を頼りに、手当たり次第読んでいくうち、石川淳や坂口安吾に行き着いた。
でもその頃に、新品で手に入るのは新潮文庫の「白痴」ぐらいで、古本屋のワゴンセールを漁って探しまくっていた。
そうこうしているうち、講談社文芸文庫や河出文庫から、再編集されたものが出て、買い求めたうちの1冊。
「堕落論」や「日本文化私観」も収録されている。
他の小文からも安吾の視点の鋭さがよくわかる。
WW?の後、前を向こうとする姿勢、日本的なるものとして括る心情に対する批判、それらは短絡的にも見えるが、直感として正鵠を得ているのだと思う。
いつかまた読み直すに違いない。