雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

流れのままに/フィリップ・スーポー

シュルレアリスムの本を読み漁ったころには、既に手に入らなくなっていた小説のシュルレアリスムシリーズなのだが、最近、ふと思い出して検索してみたら手に入った。

便利な世の中になったものだ。

スーポーはブルトンとの「磁場」でしか読んだことが無かったと思う。

この小説は、デヴィッド・オーブリーなる人物の回想録で、世界各地を旅をして、波乱万丈な人生が語られる。

物語であり、旅であり、デヴィッド・オーブリーの人生が、シュルレアリスムであるのかどうかというと、シュルレアリスムではないと思うが、様々な出来事に流されるような回想録は、ある種、日本の無頼派の小説に近いものを感じる。

ブルトン的なシュルレアリスムとは異なるが、スーポー的なシュルレアリスムの解釈として面白い。