雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

風眼抄/山田風太郎

山田風太郎の名前は聞いたことはあっても、実際読んだことは今までない。

推理小説や時代小説が好きだったら通る道なのかもしれないが、ちょっと昔の大衆小説という気がするので、最近の若い人たちも読まないのかもしれない。

いきなり物語の世界に飛び込むのも賭けなので、随筆から手にとってみることにした。

本人の思い出話やら、江戸川乱歩の思い出やら、数ベージの短いエッセイが集められている。

読んでて気に留まったのは、ダールについて若干、触れているのと、永井荷風断腸亭日乗について書いてる文章だった。

この本の前の方にも出て来るが、本人は年表好きらしい。

出来事を時系列に並べて、関係を生み出して物語を作るとのことで、戦時下の断腸亭日乗と軍部の記録を並べて、いかに永井荷風が超越的な態度で生きていたかを語っている。

いつ書かれた文章が判らないが、なるほどそういう風に断腸亭日乗を読むのか、と感心した。

肝心の物語を読むかどうかはまだわからない。