雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

死の海を泳いで/ディヴィッド・リーフ

息子であるディヴィッド・リーフ氏によるスーザン・ソンタグの臨終に至る回想である。

臨終記というと花屋日記が思い浮かぶが、こちらは感傷的な記憶の記録のようなものだと思った。

この本からソンタグの思考を読み取ろうとするなら、確率で人生を決めてはいけない、ということだと思った。

絶望とか希望とか、そういうことではない。

存在する治癒方法に肩入れすることと、それがどれほど望みが薄いかということには、関係がない。

ソンタグがどう生きたのか、それは評伝を待った方が良かったかもしれないと思った。