写真家が語る写真を語る
- 作者: 飯沢耕太郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2003/01
- メディア: 新書
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この本で写真家が語る言葉は、言葉中心ではない世界観をうまく拾えているように思った。メディアとしての写真、表現手段としての写真、写真家というメディア、様々な写真を取り巻く言葉がここにはある。そして、この著者の巧みな編集によって、この本はすばらしいものになっていると思う。
この本を買ったのは4〜5年前ごろだったか、あまり覚えていない。2000年の頃、当時は暇さえあれば写真を撮りに出かけていた。それはただのスナップ写真であり、最近言うところの散歩写真なのだが、都内だけでなくバイクで出かけた先も含めて、なんでもない風景が、カメラを通すことで様々に記録されるのが面白かった。カメラも何台も買い漁ったが、結局お気に入りのカメラは限られていった。写真は「何を写すか」ではなく、「何が写るのか」だと思ったときに、自分の限界のようなものを感じた。そこにあったのは、際限のない自己確認であり、見たくも無い自分の姿が表出されているのだった。