この本もまた図書館で借りた本である。
「プロジェクト」と言うとかなり広範囲だが、主にシステム開発における「プロジェクト」における「あるある」を86のキーワードで集めた本、と言い切ってみよう。
86という数はいったい多いのか少ないのか良くわからない。
読んでいるうちに眠くなるのもあるし、よく判らないなというものもある。
ストレートに書かれているのもあるし、わざと斜めから書いたようなものもある。
おそらく共著であるがゆえに、視点がばらばらなのだろう。
思ったのは、何かの問題解決のためにこの本を読んでも、恐らく失望するだろう。
ここには答えなどない。
様々なケースの様々な紹介のしかたから、何かの糸口を掴むために存在するのであって、それが掴めるか掴めないか、そしてそれを押し広げて何かの役に立てられるかどうかは、読む側の力量に委ねられているように思う。
読んでもよく判らなかったものは、たぶんそのキーワードに対するアンテナが欠けているのだろうと思ってしまう。
逆を返すと、この本の全てが判る人は、既に力量のある人なのではないだろうか。
だとすると、この本は誰の役にもたたないビジネス書ということになってしまうのだが、果たしてそうなのだろうか。
アドレナリンジャンキー プロジェクトの現在と未来を映す86パターン
- 作者: トム・デマルコ,ピーター・フルシュカ,ティム・リスター,スティーブ・マクメナミン,ジェームズ・ロバートソン,スザンヌ・ロバートソン,伊豆原弓
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2009/10/22
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 156回
- この商品を含むブログ (46件) を見る