雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

2007-01-01から1年間の記事一覧

レクイエム/アントニオ・タブッキ

追憶と鎮魂レクイエム作者: アントニオタブッキ,Antonio Tabucchi,鈴木昭裕出版社/メーカー: 白水社発売日: 1996/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見るタブッキはイタリア人だが、この本の舞台はリスボンで、もともとポルトガル語で書かれて…

クローム襲撃/ウィリアム・ギブスン

センチメンタルなサイバーパンク(サイバーパンクも今や死語か?)クローム襲撃 (ハヤカワ文庫SF)作者: ウィリアム・ギブスン,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1987/05/15メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 94回この商品を含むブログ (60件) を見…

満洲鉄道まぼろし旅行/川村湊

ノスタルジーの危うさ満洲鉄道まぼろし旅行 (文春文庫)作者: 川村湊出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/07メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (9件) を見る 満洲鉄道の架空旅行を通じて、満洲国というものを検証する、といった内容?しか…

ブルー・シャンペン/ジョン・ヴァーリイ

ありふれた日常とありふれた主題ブルー・シャンペン (ハヤカワ文庫)作者: ジョンヴァーリイ,John Varley,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1994/09メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 24回この商品を含むブログ (43件) を見る 遠い未来の中では性別…

表徴の帝国/ロラン・バルト

遠い東の国で戯れる表徴の帝国 (ちくま学芸文庫)作者: ロランバルト,Roland Barthes,宗左近出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1996/11メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 81回この商品を含むブログ (86件) を見る 東京の中心は空虚である、と要約されること…

危険な純粋さ/ベルナール=アンリ・レヴィ

たまには世界情勢を考えてみる危険な純粋さ作者: ベルナール=アンリレヴィ,Bernard‐Henri L´evy,立花英裕出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 1996/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る タイトルの通り「純粋さ」…

殺す/J・G・バラード

所詮は物語殺す (海外文学セレクション)作者: J.G.バラード,James Graham Ballard,山田順子出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1998/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (15件) を見る 新興高級住宅地を舞台とした連続殺人事…

突然訪れた天使の日/リチャード・ブローティガン

ビート・ジェネレーションってもう死語に近いのかな?突然訪れた天使の日―リチャード・ブローティガン詩集作者: リチャードブローティガン,中上哲夫出版社/メーカー: 思潮社発売日: 1991/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (8…

知の編集術/松岡正剛

あらゆるものは編集される、そして、あらゆるものを編集している知の編集術 (講談社現代新書)作者: 松岡正剛出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/01/20メディア: 新書購入: 8人 クリック: 134回この商品を含むブログ (100件) を見る 「編集」というキーワー…

カフカ寓話集/カフカ

ハイイロカフカカフカ寓話集 (岩波文庫)作者: カフカ,池内紀出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1998/01/16メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 33回この商品を含むブログ (52件) を見る カフカの世界は灰色に見える。どんな登場人物も出来事も色を失っている…

エロスの涙/ジョルジュ・バタイユ

死に至るまでの性の称揚を超えて、あるいは、弁証法の超越(なのか?)エロスの涙作者: ジョルジュバタイユ,Georges Bataille,樋口裕一出版社/メーカー: トレヴィル発売日: 1995/02メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 人間が人間たる由縁が…

恋愛のディスクール・断章/ロラン・バルト

エクリチュールの悦楽/悦楽のエクリチュール恋愛のディスクール・断章作者: ロラン・バルト,三好郁朗出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1980/09/24メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 30回この商品を含むブログ (41件) を見る なんて美しいタイトルだろ…

無頭人(アセファル)/ジョルジュ・バタイユ

普遍経済学と消費と蕩尽とニーチェと共同体無頭人(アセファル) (エートル叢書)作者: ジョルジュバタイユ,Georges Bataille,兼子正勝,鈴木創士,中沢信一出版社/メーカー: 現代思潮社発売日: 1999/07メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブ…

百物語/杉浦日向子

のほほんと儚く愛らしいもの百物語 (新潮文庫)作者: 杉浦日向子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/11/30メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 56回この商品を含むブログ (97件) を見る 杉浦日向子の描く江戸の世界は、のんびりとして、現実から浮遊したよ…

シェルタリング・スカイ/ポール・ボウルズ

悪癖シェルタリング・スカイ (新潮文庫)作者: ポールボウルズ,大久保康雄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1991/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (10件) を見る 気になる著者はBから始まるものが多い。ブルトン、バタイユ、ブ…

ミスター・ヴァーティゴ/ポール・オースター

喪失と悲哀ポール・オースターの物語は喪失と悲哀に満ちている、と言ってみたところで、何も言っていないのに等しいと思う。ミスター・ヴァーティゴ (新潮文庫)作者: ポールオースター,柴田元幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/12/22メディア: 文庫購入:…

シルトの岸辺/ジュリアン・グラック

何処でもない何時でもないシルトの岸辺 (ちくま文庫)作者: ジュリアングラック,Julien Gracq,安藤元雄出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2003/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 16回この商品を含むブログ (26件) を見る 時代や場所が特定されない舞台で…

私は嘘が嫌いだ/糸井重里

バブルの香り私は嘘が嫌いだ (角川文庫 (5685))作者: 糸井重里出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1984/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 日常のネタを誇張し(または裏返して)短編に仕立てている。途中まで読み返したのだが、80年代の頃…