雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

分析心理学/C・G・ユング


狭間・関係性

分析心理学

分析心理学


ユングが1935年に医療関係者向けに行った講義の記録である。
5回の講義ながら、ユング心理学のエッセンスはほぼ網羅しているようだ。
細かい説明をせずに飛ばしている感じの辺りからすると、限られた時間内にどうしても終わらせる必要があったのだろう。
また、WW1とWW2の狭間であり、そんな時代背景も内容に影響しているようだ。
なぜ自分はユングを読んだのだろう?
それはもう判らないが、改めて読むと、ユングにおける無意識の存在は意識との関係性において存在する、という辺りが印象に残った。
フロイトが抑圧を梃子にした構造を無意識と捕らえるのとは、まったく異なるパースペクティブだと思う。
果たしてあの頃はこの本をどう思っていたのだろうか?