狭間・関係性
- 作者: カール・グスタフ・ユング,小川捷之
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1976/02/28
- メディア: 単行本
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ユングが1935年に医療関係者向けに行った講義の記録である。
5回の講義ながら、ユング心理学のエッセンスはほぼ網羅しているようだ。
細かい説明をせずに飛ばしている感じの辺りからすると、限られた時間内にどうしても終わらせる必要があったのだろう。
また、WW1とWW2の狭間であり、そんな時代背景も内容に影響しているようだ。
なぜ自分はユングを読んだのだろう?
それはもう判らないが、改めて読むと、ユングにおける無意識の存在は意識との関係性において存在する、という辺りが印象に残った。
フロイトが抑圧を梃子にした構造を無意識と捕らえるのとは、まったく異なるパースペクティブだと思う。
果たしてあの頃はこの本をどう思っていたのだろうか?