雨の日は本を読んでいたい

あの時の本を読み返したら、今はどう思うのだろう。いつか読み返すために、思いついたことを書いておこう。読みたい本が尽きなければ、雨の日だって、晴れの日だって、読みたい本だけ読んでいたい。

東京路上探検記/尾辻克彦、赤瀬川原平

東京路上探険記 (新潮文庫)

東京路上探険記 (新潮文庫)


だいぶ前に読んで内容も忘れていたのだが、何となく読み返してみた。
思い出とリアルタイムの出来事が交錯して、日常の隙間に見え隠れする非日常を観察している、という本、とでも言えばいいのか。「日常の中の非日常」ということでは、シュルレアリスムに近いスタンスではないか?しかしながら、そこには観測者の目があり、そこに神秘性を求めないスタンスがある点で異なっているようにも思う。
もうひとつ気になったのは、この本でもシンクロニシティが語られているということ。自分の読書体験としてシンクロニシティ自体がシンクロしている。そして、地下鉄でこの本を読んだあと、地上に出ると薄ら笑いを浮かべながら暴走する車を見た。これも日常の中の非日常がシンクロしている。