- 作者: 尾辻克彦,赤瀬川原平
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1989/10
- メディア: 文庫
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だいぶ前に読んで内容も忘れていたのだが、何となく読み返してみた。
思い出とリアルタイムの出来事が交錯して、日常の隙間に見え隠れする非日常を観察している、という本、とでも言えばいいのか。「日常の中の非日常」ということでは、シュルレアリスムに近いスタンスではないか?しかしながら、そこには観測者の目があり、そこに神秘性を求めないスタンスがある点で異なっているようにも思う。
もうひとつ気になったのは、この本でもシンクロニシティが語られているということ。自分の読書体験としてシンクロニシティ自体がシンクロしている。そして、地下鉄でこの本を読んだあと、地上に出ると薄ら笑いを浮かべながら暴走する車を見た。これも日常の中の非日常がシンクロしている。